4【スライムの。4】 ページ5
『…わぁぁ！』
感嘆の声を発したところで、私はハッとして口を覆う。
いけない。ここに辿り着くまで何の生物にも会わなかったからと言って、油断してはならない。
ゆっくり深呼吸をして、安全を確かめる。
…大丈夫…かな？
多分、大丈夫。
私はまた湖に目を向ける。
目の前には、海、と表現しても良いであろう大きな湖が広がっていた。
輝く石や草の光が乱反射して、外から入ってくるであろう風がその光にさらに躍動感を与える。
きらきら、きらきら。
まるで水の上を光が踊っているかのように。
それは、暗い洞窟の中でもとても際立っていた。
………いや、なんか綺麗すぎる気もするけれど。
…まぁ、そんなことはどうでも良いや。
それより、それよりも。
私は、目を凝らして湖を見渡す。できる限り、岸辺も見渡す。
…そう。あの、何かが落ちた音。
あれの正体が、見つかるように…と。
結果は、大丈夫そう。
岸辺は、あの輝く石や草が極端に少なかったけれど、他はあまり気になるものはなかった。
生き物もいない。
…ここまで来るのに、生き物に全く出会わなかったのは、それはそれで嫌な予感がするけれど。
ともかく、あの音はきっと小石が落ちた音。
私はそう結論づけた。
私は、またほっと一息ついてから、足音を立てないように、さらに水辺に近寄った。
少しで良いから、水が飲みたい。そう思ったのだ。
もしあのままあそこに留まっていたら…多分水滴を集めて飲んでいたかもしれない。
それくらいに、私の喉はカラカラだった。
緊張のせいもあるだろうけど、それにしても。
いつから
正直とてもカラカラだ。
本当、いつからここに居るんだろう。
この際少し汚かったとしても我慢しよう。…少しだけなら。
岸辺に着いた時、ほんの小さな小石が靴のつま先に当たって音を立てながら湖に落ちる。
革で出来た、足を守るためだけのデザインの靴だった。こんな靴を履いていたのか、と今気づく。
…ポチャン！
小さな小石が落ちる音は、あの時よりも小さな小さな音だった。
もう、なんだか、緊張するのに疲れてしまい、何かが来ていないかと、辺りを見回すだけにする。
大丈夫そうだ。よし、飲もう。
意を決してしゃがみ込んだ時
ザッパァァァン！！
…なんかよくわからない物体が、水底から飛び出して、浮かんだ。
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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけるなんて感激です！頑張ります！！(´TωT｀) (2019年10月14日 21時) (
レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます！(´；ω；｀)ゆったり更新ですが、がんばります！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね！アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい！ (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2019年6月29日 0時
