私の想い 1 ページ22
【視点:−−
−−ずんとのしかかるような意識が、私を夢の世界から引き戻した。どうやら眠ってしまっていたらしい。視界の隅に写った窓の外は、もう闇に染まっていた。
仰向けの身体が埋まるベッドからむくりと起き上がると、私という意識と共に眩暈が脳内を駆け抜ける。そして私は全てを思い出す。私は女子C。私は−−違う。私はてんし。
−−それを自覚した刹那、私は不安と恐怖と悲しみと恐れと焦りの感情を一気に思い出した。
あああ、と声を上げ手のひらに顔を埋め、そのまま再びベットに倒れ込んだ。布団が濡れている感覚がする。それでもまだ、私は熱くて重い涙を吐き出し続けた。
「もう終わりだ何もかも、どうじよう……どうし……」
……ずっと、耐えかねていたの。
私は全ての批判も中傷も涙なしで流せるほど、強い人間ではない。考えてもみれば、いくら占ツクが私の居場所だからって、そこでは寂しさと承認欲求を埋められるだけに過ぎない。
私は以前まで、「アンチ」の意味を理解していなかった。ただの荒らしだと思っていたし、それこそ人の悪口という愚かな行為だと！調べもせずに勝手に思い込んでいた。
そしてそれが間違っていたことを流石に理解した後、私はアンチについて調べたことがある。私以外にどんな人がアンチされているのだろうかと。
けど、その多くは有名な芸能人や政治家や漫画家！そして彼らは有名になれば有名になるほど、きっと「アンチ」の存在なんて気にする暇も出来なくなるのではないかと、想像した。
だって彼らには多くの支持者がいて、その数がお金に変わる。そしてネットの片隅でしかない占ツクなんかとは比べ物にもならない、「現実」という世界で名声を得る！
だからアンチなんて「有名税」でしかない。
でも私は違う……私がいくら占ツクでファンを増やしたとして、それはお金にはならないし1歩外へ出れば何の名声にもならない。得られるのは小さな世界での承認と、満足感だけ。そう、占ツクなんて全てのユーザーにとって「趣味」でしかない！
確かに私は間違っていた。だから叩かれても仕方ない。でも、それでも……鋭い言葉。暴言。匿名で繰り広げられるそれは、とどまるところを知らない。
死ね、クソ作者、下手くそ、価値無し。
「……うっ……」
何かが込み上げてくる感覚。
今も私は画面の向こうで笑い者とされているのではないかという恐怖。
今占ツクをやめたとしても、きっと私は貶され続ける。そこに対価なんて、何もない。
どうでもいい裏設定
後輩Aは可愛い。でも性格がきつめ
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nasiremon(プロフ) - 現実とサイトの中での繋がりに深く考えさせていただきました。てんしさんに対し、私の考えを話したいと思いました。気持ちは、すごくわかるんです。私も一作者としてここにいるので。更新頑張って下さい！！ (2020年8月3日 2時) (
レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
如月羅夢(プロフ) - 各人物の心情が丁寧にかいてあり、とても感動しました。とても素晴らしく素敵な作品ですね！ 登場人物達のキャラも確立しており、スラスラと読めてしまいました。更新停止なのは悲しいですが、気長に更新されるのを待ってます！ (2020年8月2日 10時) (レス) id: 3455aa0540 (このIDを非表示/違反報告)
洩矢 - 翔べないペンギンさん» 個人的にこれで終わりだと思うけど…（お話的に） (2020年7月31日 7時) (レス) id: d012a94347 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - え、ここで終わりですか……。非常に続きが気になります。3年も前のためもしかしたら別の所に移られているかもしれませんが続きを書いていただけたら嬉しいです。様々な人間模様にとても心を動かされました。とても素敵で最高の作品です。続きをどうか願っています。 (2020年7月25日 19時) (レス) id: 8712fe91c0 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ(プロフ) - 面白いです。更新頑張ってください! (2017年6月14日 23時) (レス) id: a0107e4e1a (このIDを非表示/違反報告)
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