占ツクに宗教が出来上がったらしい(熄滅)

ふしぎ ページ11

今まで余裕げだった後輩Aちゃんの突然の変化の理由は、わからない。でも占ツクに関係して、何かがあったには違いない……。

それも気になるところだが、此処では確かめる術はない。ひとまずは、目先の問題をどうにかしなければいけない−−

私と女子Bちゃんは昼休み、席に座っている女子Cちゃんの元へと向かった。

「あの、女子Cちゃん」

私が声を掛けると、女子Cちゃんは椅子に座ったまま、じろりとこちらを睨んできた。そしてふいと向き直り、どうやら無視を決め込むようだ。

他にも人がいる教室で揉めるのもまずかったので、私達は諦めて教室を出て、行く宛もなく騒がしい廊下を歩く。

「何なのっ、無視してくれちゃって！」

女子Bちゃんは度重なる圧力から怒り心頭の様子だった。

「後輩Aちゃんといい、女子Cちゃんといい……もう訳がわかんない。あいつらがあのてんしさんとその問題信者だなんて……」

……確かに冷静に考えてみれば、驚きという言葉では足りない。

女子Bちゃんの文句を聞きながら、私はてんしさんのことを思い出していた。


てんしさんの今までの言葉や行動を、なぞるように頭の中に思い描く。

−−女子Cちゃん。てんしさん。
この2人が同一人物であるという事実は、まだ私の中では受け入れられなかった。

てんしさんは現実の人間なんだ、と改めて思い知らされた。……おかしな話だ、てんしさんは現実の人間で、この世界のどこかに存在するということくらい、今までも考える必要もないくらい当たり前のことだったのに。

「てんしさん」はずっと「画面の向こうの誰か」に過ぎなかった。
けど、それが何の前触れもなく突如として現実の知り合いと重なった時。それはとても不思議な感覚だった。

−−いや、女子Bちゃんが作者Bさんだったことや、後輩Aちゃんが閲覧者Aさんだったことだって、同じような驚くべきことの筈だ。

でも、何かが違った。この2人は、すぐにユーザー名とのイメージと重なった。

てんしさんと女子Cちゃんは、すぐに重ならない。それはてんしさんがあまりにもカリスマ的存在の人気者なイメージだったから？

……私は自分で考えていて嫌な気持ちになった。これじゃまるで、女子Cちゃんという現実の人間像を否定しているようだ。

でも。リアルとネットは、必ずしも全く一致しない。そんなことは、当たり前……。


私は色々と混乱した頭で、その日の学校を終えた。

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どうでもいい裏設定

後輩Aは可愛い。でも性格がきつめ

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