第12話 ページ14
｢あああぁぁ………行きたくない行きたくない行きたくない……………怖いよぉ………………｣
なんて言いながら蹲っても、残念ながら現実は変わらないわけで。
｢最悪この門くぐった瞬間真っ二つ……門普通に通れたとしても玄関開けた瞬間真っ二つの可能性も…………おえっ……｣
走ってる間にこんのすけは、大広間に行けば重症以外の刀剣男士の皆さんが待ってるって言ってた。
しかもご丁寧に大広間までの行き方まで教えられてたのはこの為だったのね、泣きたい。
足なんてもう、産まれたての子鹿ですか？って位には震えてる。
でも行かなきゃ何にもならないわけで。
というかあんだけ虚勢張りまくったくせに、
『すみません、怖くて門すらくぐれませんでしたっ☆』
なんて言って帰れるわけが無い！！！
というか万一審神者クビになったら家族になんて言われるか……想像したくもない。
｢………よし、よし、よし、私ならいける私ならいける私ならいける……………………｣
プルプル震える足で、恐る恐る足を踏み入れた。
斬られませんように、斬られませんように…………！
そーっと、門を潜る。
｢うっ………………！？｣
瞬間、重苦しい空気が身体に纏わりついた。
え、なにこれなんですかこれ聞いてないですが！？！？
未だにプルプルと震える足で重い身体を支えながら玄関へ。
｢お、おじゃましま、す…………｣
そう言って、震える手で扉を開けた。
まずい恐怖で涙出てきた。
｢お、大広間はっ…………｣
たしか突き当たりを左に行ったところ、だったはず。
｢ぐすっ、うっ、怖いぃ…………｣
何とか足を進めて大広間の前へ。
…………来たはいいけど、涙が全然止まらない。
神様に最初に見せる顔が泣き顔とか無礼にも程があるでしょ、絶対秒で斬られるって………
良くてバラ肉、悪くてミンチ肉。
｢まだバラ肉にもミンチ肉にもなりたくないよぉ………！！！｣
というかさ、まず私男の人苦手なんだよ！！！
繍さんとか倖さんみたいに愛想良く喋ってくれるならいいけど、低い声でガン飛ばされたら私泣くから！！！泣くからね！？！？！？
｢でもやらなきゃっ……各方面から怒られるしっ………！！ひっ、ぐす、う、ううぅ〜〜……！！｣
でもこの襖を開ける勇気なんて私は持ち合わせていない。
倖さん繍さんごめんなさい、私には無理かもしれないです。
涙が枯れるまで、大広間の前で泣き続けた。
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
