第10話 ページ12
どのくらい、歩いたんだろう。
足元からじゃり、という音がして、気づいたらのどかな風景に囲まれていた。
畑とか山とか、遠くに海も見える。
｢つい、たぁぁ…………｣
思わず膝から崩れ落ちた。
本当はすごい怖かった。
すごく頑張る、すごく頑張るのは本当だけど。
｢怖くないとは言ってないもん、怖いよぉ………！…うぅ……｣
だって下手したら切られるんでしょ？殺されるんでしょ？？
私のモットー『めんどくさい事には可能な限り関わらない』なのに！！！！
しかも相手は神様ときた。
｢勝てねぇ……勝てねぇよぉ……………人間不信の神様って何………前任は何したの、前任の馬鹿ぁああ………………｣
｢貴方様が新しい審神者様ですかぁぁぁぁ！？！？｣
｢うわあああああああああぁぁぁ！？！？！？｣
｢ぎゃああああああああああああああぁぁぁ！？！？！？！？！？！？｣
突然声かけられたのに驚きすぎて絶叫したらそれを超える絶叫が返ってきた。
あ、この喋る狐ってもしかして…………
｢こ、こんのすけかぁ……よ、よかった、早速真っ二つにされるかとぉ………｣
｢と、突然叫ばないでください…！！私の小さい心臓が縮んでしまいます！！！｣
｢じゃあ突然大声で声かけないでくださいぃ……｣
｢うぅ……善処します｣
あくまで善処なんだ……………
｢あ、改めまして、貴方様が新しい審神者様ですか！？｣
｢は、はい、Aです｣
｢うぅ、この荒れに荒れきった本丸に審神者が……！政府も捨てたものじゃありませんね…………！！！｣
そう言って目を潤ませるこんのすけ。
｢あのぉ…聞いてると思うんですけど、私本日審神者になったばかりのど素人なので……お手柔らかにお願いしたいのですが…………｣
｢聞いてますよ…！聞いた時思いました、『初心者ブラック本丸に送り込んでどうするつもりなんでしょう、しかも霊力以外皆無との話、ついに政府は頭がおかしくなってしまったのか』って……！｣
｢ボロカスに言うじゃないですか………｣
大丈夫？私ここでやってける？？
ひとまず気を取り直して、こんのすけと向き合う。
｢今から本丸までご案内しますが………政府の方からまずは主様の体力がどの程度か調べるように言われています｣
｢………というと？｣
｢本丸まで走るので、着いてきてください！｣
｢え、えぇぇえ！？！？｣
ちょ、ま、初っ端から…………
ここでやっていける気が、しないっ！！！
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
