第9話 ページ11
｢はい、ここがゲート。行き先指定してからこのゲート通れば基本どこでも行けるよ〜
ま、本丸以外は一方通行になるけど｣
｢じゃあ家に帰る時とかは、ここ使えばいいってことですか？｣
ちょっとどこでもドアみを感じたよね、一方通行らしいけど。
｢そうですね。ただ帰省の場合は許可が必要なので……帰る前に僕か倖に相談をお願いします｣
｢分かりました｣
｢……それでは今から本丸に向かっていただきますが、僕らが付き添うのはここまでです。向こうではこんのすけが案内をしてくれます｣
そっか、政府の人が本丸に行くことは滅多にないんだっけ。
一人で行くのか、元ブラック本丸に。
…………怖い。
｢…ごめんねAちゃん。怖いよね｣
｢……だ、大丈夫です、私が行くって言いましたから｣
ここに来ることになったのは自分の意思じゃないけど、繍さんと倖さんが私にしか出来ないことって言ってくれた。
………それに私はもう家には帰れないから。
｢………繍さん、倖さん。え、えっと……………頼りないかもしれないけど、私の最善を尽くします。行ってきます！｣
精一杯強がってから、返事を聞かずにゲートに飛び込んだ。
返事を聞くのが怖かった、別に期待してないとか言われたら立ち直れない。
｢よし、よし……頑張れ私っ！｣
........
｢行っちゃったねぇ｣
｢そうですね｣
｢ブラック本丸送られるのに最善を尽くしますって真面目な顔して言う子、俺初めて見たよ？
でもそういうところが好きっ！｣
｢はいはい。
……彼女からしたら、きっと必要とされることが嬉しいんでしょうね｣
繍がそう言うと、倖はポケットから折りたたまれた書類を出した。
｢機密書類をなんでポケットに入れておくんですかねぇ…｣
｢いやいいかなって｣
｢よくないです馬鹿｣
倖はその書類を流し読む。
｢病弱、勉強も運動も出来ない……その上完璧な双子の妹ねぇ。そりゃ自信もなくしますわ｣
｢なんで彼女を推薦したんです？｣
｢決まってるじゃーん、あぁいうタイプの子は頑張れる子だもん♡｣
｢……頑張りすぎてぶっ倒れてここに戻ってきそうですね｣
｢あ、確かに｣
｢まぁ先のことを考えても仕方が無いです。僕らは仕事に戻りましょう｣
｢げっもうあがってよくない！？だめなの！？｣
｢いつ通信入るか分からないのでダメです｣
｢えぇやだ帰るぅ！！｣
そんな会話をしながら、2人はゲートから離れていった。
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
