行方不明の兄を探します。part.2 (ページ5)

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捜索５２日目ページ5

「別に成瀬の昔を否定したいじゃないよ」

私が特殊なだけなのだ

２８にもなって初カレってのが可笑しいだけ

「でも、私初めてだから....」

何をするのも成瀬が初めて

抱きしめられるのも、キスするのも全部

「決めた、服買いに行こう」

「え？」

「お揃いで何か買おう」

「うん！」

どちらからともなく手を握る

「(手汗とか大丈夫かな？)」

初めてだからどうすればいいか分からなかった

「うわぁ、凄い」

久しぶりに入る洋服店は進化していた

「よし、選ぶか」

「うん！」

私はパジャマとかで着れそうな物を探すことにした

普段から着れる物がいいと思ったから

「私センスないし、どうしようかな？」

「何かお困りでしょうか？お客様」

「へ！？」

店員さんに話しかけられた

「彼氏さんとお揃いとかでしょうか？」

「そう、ですけど....」

ドンピシャで当てる店員さんが少し怖い

「今でしたらこちらが流行っております」

「おぉ....」

同じようなデザインだけど男女で形が違うかった

「お客様は足が綺麗でございますおでこちらとかどうでしょう？」

持ってきたのはミニスカート

今履いてるズボンも短めだけど、それ以上に短い

女子高生が履くスカートみたいだった

「ご試着どうでしょうか？」

「えっと、彼氏と相談します！」

私はそれを口実に逃げた

「こ、怖いな....」

会社では上の立場だから積極的に話されたことはあまりない

「如月、決まったか？」

「ごめんまだ、店員さんに色々提案されてて」

「大変だったな、俺もだよ彼女へのプレゼントにどうですか？って」

「私も、ミニスカートオススメされて驚いた」

「ミニスカか」

「？」

「履いてみるか？」

「え、無理だよ！おばさんにミニスカートは！」

それにズボンと違ってパンツ見えるかもしれないし

「試着するぞ」

「へ！？」

私は成瀬に試着室に入れられた

「これとこれ着て」

「分かった....」

本気の目の成瀬に逆らわないほうがいいと思って従った

「短い」

風があれば捲れてパンツが見えそう

「上の服は可愛いかも」

「着替えられたか？」

「うん」

私はカーテンの隙間から顔を出す

「よし」

「ちょ！」

カーテンを開けられ見られてしまった

「似合ってる、可愛い」

「ありがと、でもやっぱりズボンの方が好き」

「短くても？」

「うん、パンツが見えない安心感がね」

「分かった、そこで待ってて」

「うん？」

私は大人しく試着室で待った