検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:11,154 hit

捜索69日目 ページ23

「俺さ、今までアメリカと日本を行き来してたんだ」

「そうなんだ、だからメールしても出産日に来れなかったんだ....」

「あぁ、色々な捜査機関と協力して先週任務成功で帰国してきたんだ」

「そっか.....」

「榎本はその任務のパートナーなだけ、アイツと組めって言われて仕方なく」

「ごめん、何もないのに疑って....」

「いいんだ、終わったことだし由愛にも話して前までの生活に戻れることを願うよ」

「うん、父さん達には話した?」

「まだ、先に由愛に会って話してからの予定だったから」

「そっか.....」

私は紙を取り出しさらっと書く

「これ、罪滅ぼしにはならないけど由愛さんが入院してる病院と病室」

「A......」

「私は由愛さんのことを本当の姉のように思ってるから幸せになってほしいの」

「そうか」

「子供も産まれたし、四人で幸せになってね」

お兄ちゃんに向かって笑顔で言った

「ありがとうっ」

お兄ちゃんは泣いていた

「ちょ、泣かないでよ!」

泣いているお兄ちゃんにティッシュを渡す

「A、いい子になったな」

「昔からね、それに3ヶ月しか別れてなかったのにね」

たったの3ヶ月

言葉にすれば短いかもしれない

でも私はこの3ヶ月は1年のように長く感じた

それぐらいお兄ちゃんの帰りを待ってたんだ

「子供、抱きたいな」

「父さん達が優斗と一緒に預かってるよ」

「そうか」

「父さんに電話したら?行くのは明日でいいし」

「そうだな、寝室借りるぞ」

「うん」

寝室に向かったお兄ちゃんを確認し、俯いた

「不倫じゃなくて、よかった.....」

安心したのか涙が出てきた

「よかっ.....た」

元の生活に戻れる

家族がやっと揃うんだ

「A」

「お兄ちゃん、早かったね」

「あぁ、明日実家に戻って話することになったんだ、今日寝室で寝ていいか?」

「いいも何も、この家の家主はお兄ちゃんだよ?」

「確認だ」

「全然いいよ、でも会社に行くの早いから起こすかもしれないけどいい?」

「あぁ、構わない」

お兄ちゃんが寝室に行くのを見送り、私は地面にごろんと寝転んだ

捜索70日目→←捜索68日目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.5/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:恋愛 , 行方不明 , 女主   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:伊東と田中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miku0417Mi1/  
作成日時:2019年10月8日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。