【ONE PIECE】竜の子2【トラファルガー・ロー】 (ページ5)

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49.Day1. ページ5

結局あれから一睡もできず、朝を迎えた私はのろのろと船長室に向かった。昨日の一件のせいで、まともに顔を合わせることができるだろうか。

不安を抱えながらも扉の前に立つ。そして深呼吸をしてからノックをした。

「入れ」
「失礼します……」

恐る恐る中に入ると、船長はいつものように机に向かって仕事をしていた。ペンを動かしながら目線だけをこちらに向ける。

今日の彼のファッションはいつもとは少し違い、帽子を外しメガネをかけ白衣を見に纏っていた。

こうして見るとまるでどこにでもいそうな普通の医者のようだ。加えていつにも増して大人びた雰囲気を醸し出している。

「おはようございます……」
「ああ。……？
おい、A」
「はい？」

船長は椅子から立ち上がり、此方に向かって歩いてきた。そしてそのまま私の頬に手を当てると、親指で目の下をなぞった。

「……？」
「クマができているぞ。両目の充血も酷い。テメェ……さては寝てねえな」
「ぎくり」
「『ぎくり』じゃねえよ。何やってんだお前は。おれの助手がそんな調子でどうする」

まさに正論だ。初日からこれでは先が思いやられる。返す言葉もないとはこのことだった。