† Future ページ12
カザキおねえさまと2人で笑っていると、ザレンさんと剣持さんが不思議そうにこちらを見ていることに気がついた。
ザレンさんと剣持さんは向かい合って座っていて、
ザレンさんの横にはおねえさま
剣持さんの隣に私、Aが座っている。
こちらを見ている剣持さんと目が合い、ついペリドットのような目に惹かれてしまう。
カ「ちょっと何見つめあってるの!?」
剣「いや、Aちゃんの目が綺麗だなと思っただけですよ。…他意は無いです、断じて。」
『…へへ、』
カ「ちょっとAちゃんも照れないでよ!」
そうは言われても、綺麗な顔をした男性に褒められたら 女の子なら誰でも嬉しいものなのだ。
若い男性と関わることがほとんど無かったAにとっては、とても輝かしく見えるのである。
…今も剣持さんを睨んでいるザレンさんも、もちろん素敵ですよ?
ギ「あー、とにかく何でカザくんとAクンはニコニコと笑ってたんだ?ん?」
カ「えー?Aちゃんがとっても楽しそうにニコニコしてたから、ね!Aちゃん!」
『えへへ、うん!いつも2人しかいなくて寂しかったから…。もちろんおねえさまと2人で居るのも楽しいけど! お友達、たくさん欲しかったの。』
剣「かわぃ…ゴホン、それは良かったですねAちゃん。」
『ぇ?今なん』
カ「あーもう、だからかたなさんと会わせるのは嫌だったのに!」
剣「なんですか、Aちゃんは僕達と出会えて喜んでますよ?それに、いいオトモダチにだってなれます、同じヴァンパイアとして。」
カ「うーん…そうだけどぉ…」
ギ「はー、分かってないな剣持は。Aクンは私に会えて喜んでるんだよ?」
剣「んなわけねえだろ!耳ついてんのか!?」
ギ「あーついに目も無くなったのかな!?」
剣「目"も"って何だ!おい!」
隣で机をパシパシ叩きながら反論する剣持さん…あ、飲み物がこぼれそうだ。慌てて剣持さんの袖を掴む。
『ぁ、刀也おにい、ちゃん?零れちゃう…』
剣「…え、」
声を漏らした剣持さんはストン、とあがっていた腰を下ろした。よかった、飲み物はこぼれなくて済んだようだ。
カ「おにいちゃん?」
『うん、呼んで欲しいって言われたから…』
ギ「え!ヴァンパイアは!?」
『…ギルじぃ?』
ギ「え?それオジサンってこと!?え!?」
剣「ふふっ、オジサン…笑」
カ「まぁまぁ、じぃじ落ち着いて…」
ギ「カザくん!?君までそんなこと言うの!?」
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作者名:はむ | 作成日時:2023年3月25日 11時