気まぐれな人 ページ5
そんな出来事があって、数日経ったある日。Aはスカラマシュに呼び出されていた。彼の部屋の前で躊躇うようにうろうろと忙しなく動き回る。
暫くして意を決した彼女は扉に手をかけた。ノックをして入室許可を待つが、中からは物音一つ聞こえない。
あれ？と思っていると、後ろから突然視界を塞がれた。
「きゃあっ」
「だーれだ？」
聞き覚えのある声だ。震える声で「長官……？」とAは答える。しかし彼にとってそれは最適解ではなかったようで、ふーとため息を吐くのが聞こえた。
「今は恋人の時間だよ、A。やり直しだ。ほら、僕は誰かな？」
「……す、スカラマシュさま」
「せいかーい。やれば出来るじゃないか」
するりと手が離れ、にこにことご機嫌な顔のスカラマシュが後ろから手を伸ばしてドアを開ける。
「さ、レディファーストだ。さっさと入りなよ」
「はっ、はい、お邪魔します……？」
Aはおずおずと室内に進む。それに続いてスカラマシュも中へと入り、後ろ手に扉を閉めた。彼は椅子に腰かけると、立ったままのAを見つめる。彼女は所在なさげに手をモジモジとさせた。
「それで……あの、ご用件は」
「恋人を呼び出すのに用件がないと駄目かな？」
「い、いえ、そんなことは。」
沈黙が落ちる。数分間スカラマシュは黙ったままだった。どうしたものかとAが困っていると、スカラマシュは唐突に立ち上がって彼女の腕を掴む。
そしてぐいと引き寄せると、彼女を自分の膝の上に座らせた。
突然のことに固まる彼女に構わず、スカラマシュは彼女のことを猫でも撫でるかのように擽る。すりすりと首筋を撫でる手に、Aは肩をすくめた。
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さてら(プロフ) - スカラマシュの無理矢理感がどちゃ好みです、!!!続きお待ちしておりますね!! (2022年7月15日 7時) (
レス) @page6 id: 2f7de286bf (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 夏葵さん» ありがとうございます〜！！！少しずつ書いていくつもりなので、ゆっくりお待ちいただけると幸いです！ (2022年4月18日 1時) (レス) id: 926aff9fe8 (このIDを非表示/違反報告)
夏葵(プロフ) - まだ少ししか話数ないですが、とても続きが気になるくらいドキドキしながら読んでいました！続き楽しみに待ってます〜！ (2022年4月16日 2時) (レス) @page4 id: 8ae4d54864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん | 作成日時：2022年3月23日 14時
