好きなところ【Tn】 ページ17
『なぁトントン。』
「なんや。」
『俺のどこが好き?』
「んぐっ」
俺がトントンの部屋でのんびりしている時、不意に聞いてみた。するとトントンはコーヒーを吹き出しそうになる。
「な、なんやねんいきなり……」
『…ふと、気になった。トントンはゾムやグルッペンと違って俺にあからさまに好意を表したりしないでしょ?だから。』
「…理由は分かったわ。でもそう言うAは俺の好きなところ言えって言われたら言えるん?」
『言えるよ。』
「マジか。」
『俺はトントンの性格が好き。真面目だし、しっかりしてるし、やる事なす事全部丁寧だし。徹夜するのは考えものだけどね。俺は好きだよ。』
「あう…そ、そか…ありがとぅ…」
トントンは照れたように頬をかく。
『はい、次トントン。』
「えっ!?えと、うむ…」
……
……
……
『…そんなに迷う?』
「…ありすぎて…候補が…」
『あら。』
「う、う…よし。決めた。」
『お、こいこい。』
「…俺は、Aの声が好きや。」
『…声?』
「おう。あのな、お前、前に徹夜でダウンしそうな俺をたしなめて血をくれたやろ。そんときのお前の声がな、めちゃくちゃ落ち着くんや。耳に程よく響いて、気持ちが休まる。それも相まってあの時寝てもうたんやけどな。」
照れくさそうにトントンは言う。そして言葉を続けて、
「あとな、お前の部屋を通りかかったときたまたま歌声が聞こえて…綺麗やなって…ええなぁって…思っとった。もちろんお前の全てが好きやけど…声は特に好きや。」
『そう…なのか…?』
「あぁ、その声ごと…食べてしまいたいよなぁ…」
『え』
トントンはそう呟いたあとおもむろに立ち上がり、俺の手を絡め引き寄せると唇をあむっと食んだ。
『んっ…!?』
「柔らかいなぁ…女の子ってこんなんやなぁ…」
さっきのピュアっ子はどこへ行ったのかトントンは堪能するようにちゅうっとキスをしてから抱きしめる。
「はぁ…癒し…ほんまAは唯一の癒しやぁ…」
『ちょ、トントン…』
「嫌や…離れんといて…」
『…はいはい。そばにいるよ。トントンの気が済むまで俺はここにいるからさ。』
「…好き。」
もう脳みそとろけたような声で言うものだから俺は母性本能くすぐられる。しかしこの後我に返ったトントンはしばらくベッドから出てこなかった。
「俺は一体なにをやっとるんや…」
『…もしかしてまた徹夜した?』
「でもまだ二徹目やった……」
『寝ろよ。』
お風呂上がりの【Zm,Em】→←箱詰めとか聞いてない【Kn】
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暁 - うぁ"...エッ((( エフンエフン最高ですね!!!!! (9月8日 14時) (レス) @page30 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
ミックスベリー - 応援しています!!! (2021年10月25日 0時) (レス) @page30 id: ff705752ad (このIDを非表示/違反報告)
パソコンの精 - こんなご時世ですが頑張って下さい!応援してます! (2020年12月13日 9時) (レス) id: 8d2541acc6 (このIDを非表示/違反報告)
霊華(プロフ) - おはようございます作者様!番外編ありがとうございますっ!!ちょっと寂しいなぁーって思って探してたら番外編、、、!これからも更新頑張ってください!!体調にもお気をつけて! (2020年10月22日 7時) (レス) id: 167133acde (このIDを非表示/違反報告)
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