ドス黒い欲望 ページ1
グルッペンたちと別れ、部屋に戻り小さな本棚から数冊本を出す。ふと、
『…そういや門番?護衛?の人達のうちの一人、めちゃくちゃ怖い顔しながら睨んできたな。なんかしたかな俺。』
そう思いながら一応傷んでいないか確認している時、何かが部屋に近づいてくるような気配がして、俺は扉を見つめた。
『…誰?』
みんなが履いてる革靴とか、ブーツの音じゃない。鎧みたいな足音だ。次第にそれは大きく聞こえてきて、俺の部屋の前で、止まった。俺は咄嗟にクローゼットに隠れる。するとバンっと扉が開かれ誰かが部屋に入ってきた。
『あれは…』
隙間からそっと覗くとそこにはnakamuたちの護衛のうちの一人がそこにいた。なんでここに?しかも狼の耳と尻尾出ちゃってるし。するとなにやらブツブツと呟いているようで、俺は耳を済ませる。
「どこだ…あの美味そうな人間…食いたい…指1本だけでも…そしたらもっと…強く…」
と聞こえた。え、待ってこれは…絶対絶命というやつでは???しかも相手は人狼。鼻が利くはずだから、バレるのも時間の問題…
「…そこか。」
…って早速バレたしなー!!カチャカチャと鎧の音と、ぐるる…という唸り声が近くなる。そしてクローゼットの前に来ると、
「隠れたつもりか人間。俺には匂いで丸わかりだぞ。今出てくれば手加減はしてやる。」
そう言いながらクローゼットにカリカリと爪をたててくる。くそっ…しょうがない。一か八か…
「出てこないなら力づくで…」
そう言ってクローゼットに手をかけたところで俺は思いっきり飛び出しその顎に重い蹴りを入れてやった。それが上手く当たってよろめいたところを横をすり抜け素早く廊下に出る。
『部屋を出るのは上手くいったけど…絶対後ろいる…』
「待てゴルァ!!!」
『いるよなー!!うわぁぁぁぁ!』
叫びながら廊下を駆け回り、人狼を振り払うためがむしゃらに逃げる。
「おらぁっ!!」
ヒュンッ
『うわっ!あぶなっ!』
後ろからの攻撃も紙一重で避ける。もーこいつしつこいな!走っていると騒ぎを聞きつけてきたのかトントンやシャオロンが前からやってくる。
Tn「何事や!…ってなんやそいつ!?」
Sha「あ、nakamuんことのやつ!」
良かった!トントンたちと合流すればこっちの勝ちだ!
『もう少しっ…!』
前で待ち構えるトントンたちの元へ手を伸ばした途端、ぐんっとした衝撃と共に後ろに引き戻されてしまった。髪を引っ張られたのだ。
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ノア(プロフ) - 黒猫さん» ご指摘ありがとうございます。少し編集させていただきました。 (2020年7月19日 7時) (レス) id: c0349a147b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 24ページの最初の方knさんが喋っていることになってますよ (2020年7月18日 23時) (レス) id: 1cf413de79 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん(プロフ) - 面白かったです!星も綺麗ですよ(*´▽`*) (2020年6月26日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
一月鈴華(プロフ) - ロリ化の話最高すぎです!ニヤニヤしながら更新待ってます! (2020年6月22日 8時) (レス) id: a228d6db47 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー - 面白いです!しかも私も吸血鬼パロ好きなんですよー(⌒▽⌒)オソロイデスネなので気長に更新、お待ちしておりますー (2020年6月7日 18時) (レス) id: b386527986 (このIDを非表示/違反報告)
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