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本当に、思わぬこととは突然に起こってしまう。
「いらっしゃいませー！………え？」
「お久しぶりです〜」
「こんばんは〜」
なんとかタオルで髪などを吹き終えて表に出ていって暇な時間を過ごすこと30分ほど。
横開きの入口の扉が開いたと思ったら顔を覗かせたのは思わぬ2人だった。
いや〜めっちゃ雨に降られたわー、と言ういくみんと、傘をたたんでいる宏規くん。
こんな雨の中お客さんが来ることも以外なのに、しかもこの2人って。どうしたよ本当に。
「え、え、なんで？」
「あー…傘返したくて。ずっと借りっぱだったし。で、そのついでにご飯食べにきた」
「あ、なるほど。あ、傘ありがとう！……じゃあ、お席にご案内しまーす！」
今の2人は同じ現場ではないはずだけど、こうやって2人でご飯食べに来たり、仲良しなのだろうというのが伺える。にしてもこんな雨の中わざわざ来たのは変わってるなと思うけど。
ってか傘のついでがご飯なのかい。普通反対でしょ。
席に案内しながらそんなことを考えて笑った。また、宏規くんに会えた驚きと嬉しさから口角が上がる感じがする。恋する乙女か。
席に案内してから気付いた。
「あっ、ここ前座った席と同じや」
「あ……だよね」
「え、そうなん。偶然やな〜」
そう呑気に(呑気にと言ったら失礼だけど)言ういくみんをよそに、私は思わず頭を抱えそうになった。やはり私の頭のどこかには最初に会ったときのことが鮮明に残っているらしい。私は、思わず前に宏規くんが座った席に2人を案内してしまったのだった。初対面のときのことは宏規くんにとってはなんでもないかもしれないが、私にとっては結構頭を抱えたい案件である。
チラッと宏規くんを見るとバッチリ目が合う。いや、こっち見るな。
その後、数秒見つめ合ったあと、何を思ったのか、フッと吹き出す宏規くん。絶対にあの時のこと思い出してる。そうじゃなきゃおかしい。きっと思い出していることは同じだ。恥ずかしい。
状況のわかってなさそうないくみんを横目に、注文決まったら呼んでください！、といつもより雑に押し通すように言って、そこを後にした。お冷もそそくさと置いて立ち去る。そのあいだも、宏規くんはずっと笑っていた。
「………はぁ……」
「なんか顔赤いんじゃない？熱？」
「え、そんなことないですよ！確かに頭は痛いですけど……」
低気圧のせいかズキズキとする頭に加え、熱か恥ずかしさかわからない顔。私は思わず頬を手で抑えた。
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ひよこまめ(プロフ) - 晴菜さん» ありがとうございます！長らく更新せずにすみませんでした……溜めていたのでバンバン更新(多分)します！ (2019年10月25日 22時) (
レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
晴菜 - 続き楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！ (2019年10月21日 0時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 木綿さん» コメントありがとうございます！最近暇なので……(本当は試験が迫っている)きまぐれ更新ですが、付き合っていただけてありがたいです (2019年10月13日 5時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
木綿 - たくさん更新嬉しいです！！続きドキドキです〜〜 (2019年10月13日 1時) (レス) id: a9775c7f67 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます！最近更新が滞っているのでどんな文句が…とビクビクしてコメント見ました笑とても暖かいお言葉、ありがとうございます。 (2019年10月6日 0時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこまめ x他1人 | 作成日時：2019年8月27日 4時
