4 ページ26
「俺ね、ダメ出しされるとすごいイラってくるのね？やっぱり嫌じゃん。自分のこと悪く言われんの。」
「…うん、そうだね」
宏規くんは自分に自信があるのだと思う。その分野に関して自信があって、プライドを持ってる。だから、否定されるのは自分が認めている人じゃないと嫌なのだろう。誰だってそうだろうに。聖人なんかでもなければ。
「逆に、褒められると嬉しいんだけど……なんでやろうね、褒められてるのに、イラってくることもある。言い方の問題かもしれへんけど、偉そうに、って。俺、ひねくれてんな〜って思うんやけどさ。」
私もそういうことあるよ。と、心の中で呟いた。彼の前では頷くだけにした。
確かに、適当に褒められても本当に思っているのか疑問になるし。(丁寧に褒められたいわけではないけど)
宏規くんは言い終わると、少し首を傾げて「でも」と続けた。
「Aちゃんは違う」
目の前の彼はそうして微笑んだ。
「普通に話してても思うんやけど、なんかAちゃんといると落ち着く気がする。聞き上手っていうか、なんでも話せそうな感じ」
「だからね、もし否定されてもAちゃんならええかなって思った。だって、俺より俺のことわかってるとこあるもん」
「え、そうかな…？そんなことないよ」
初対面で細かいところを言ったからかもしれない。不快にさせてないなら幸い……恥ずかしすぎて思い出したくもないが。
「じゃあ、試しに俺のできてないな〜ってところ言って？」
「えぇ……嫌いにならない？」
「ならんよ。俺が頼んどいて嫌いになっとったらめっちゃ俺嫌なやつやん」
一応聞いてみたが、宏規くんはありえない、というように笑った。
まあ宏規くんは、そういう人だと思っていた。
「それに、俺はもっとAちゃんに俺のことを聞いてみたいから。それが悪い内容でも、別にいい」
宏規くんは、壁にもたれてそう言った。
宏規くんにはできるだけ応えたいと思っている。
宏規くんには直すところがまだある。………と思う。
宏規くんは、私を信頼してこう言ってくれるのだろう。
私はそれに応えたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひよこまめ(プロフ) - 晴菜さん» ありがとうございます！長らく更新せずにすみませんでした……溜めていたのでバンバン更新(多分)します！ (2019年10月25日 22時) (
レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
晴菜 - 続き楽しみにしています！無理せず頑張って下さい！ (2019年10月21日 0時) (レス) id: 3c5af7941e (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - 木綿さん» コメントありがとうございます！最近暇なので……(本当は試験が迫っている)きまぐれ更新ですが、付き合っていただけてありがたいです (2019年10月13日 5時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
木綿 - たくさん更新嬉しいです！！続きドキドキです〜〜 (2019年10月13日 1時) (レス) id: a9775c7f67 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこまめ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます！最近更新が滞っているのでどんな文句が…とビクビクしてコメント見ました笑とても暖かいお言葉、ありがとうございます。 (2019年10月6日 0時) (レス) id: dfe9b86821 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひよこまめ x他1人 | 作成日時：2019年8月27日 4時
