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不躾な依頼(2) ページ16

*


「銀ちゃん、今ではしれっとした面で気取ってるけど、Aが寝込んでる間ずっとソワソワしてたネ!」

「なっ…おいてめ神楽!!」

「襖を何度も開けて様子伺ってましたもんね」

「マジキモいアル。いい年したオッサンのやることじゃないネ」

「…とりあえず新八。表出ろ」

「なんで僕だけなんですか!!」

「良いから早く行ってこいヨ、クソメガネ」

「お前らつくづく底辺だな!!」




先ほどまでの和やかな雰囲気から一転して、目の前で激しめの乱闘が始まる。

一時その様子に呆気にとられていたが、仲睦まじい様に思わずくすりと笑みをこぼす。




「ふふふ、みんなを見てるとすごく元気がもらえるわ」

「カネはないけど、元気だけは有り余るほどあるネ!」

「一言余計なんだよ」

「ちょっと二人とも!Aさんは病人なんですから、静かに寝かせてあげましょうよ」

「大丈夫よ、新八君。もうこんな時間だし、帰るわ」



窓から映る空色を見て時計に目を移すと、時刻は17時を廻っていた。


あら、もうこんな時間。

そう声を漏らして、妙ちゃんは一足先に万事屋を出て行く。


私もそろそろ…と思っていた矢先、




「あー…そのことなんだけど」




頭を掻きながら、銀時が切り出す。


「お前、今日から此処で暮らすことになったから」

「……はい?」

「実は、桂さんから少しの間Aさんを居候させて欲しいという依頼があったんです」




小太郎が依頼?

怪しい…何を企んでるのかしら。




「で、その依頼は引き受けたってこと?」

「決まってんだろ!普段はバカだが、アイツも一応名の知れた革命家だ。かなりの大金隠し持ってるに違いねぇ!!」

「三食豆パン生活もついに終焉を迎えるアルか!?」

「なんなら毎日焼肉パーティーーー」

「浮かれてるところ悪いけど、私にだって選ぶ権利があるわ」



察しのいい小太郎のことだから、晋助の手がかりを何か掴んだのかもしれない。

けれど、私にだって生活スタイルはあるし、いくら馴染みのある友人と云えど、他人の家に住み込むのはちょっと気が引ける。

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宇治(プロフ) - 風寧さん» 風寧さん、こんにちは!宇治です。二度もコメントありがとうございます、嬉しいと言ってもらえてやる気滾ります。期待に応えられるよう頑張りますね!!これからもよろしくお願いします。 (2019年4月2日 18時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - アガシャさん» 初めまして、宇治です。コメントありがとうございます。話数もだいぶ迫ってきましたので、続編という形を取らせていただきました。頑張ります…!今後ともよろしくお願いします。 (2019年4月2日 17時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - 以前コメントさせて頂いた者です。続編のお知らせ、本当に嬉しいです!楽しみに待ってます! (2019年4月2日 1時) (レス) id: 56908df3cc (このIDを非表示/違反報告)
アガシャ - 続編ですか!嬉しいです!頑張って下さい! (2019年4月1日 14時) (レス) id: a554153f5f (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - 蓬さん» 初めまして、宇治です。嬉しいお言葉ありがとうございます。そう言ってもらえると、すこぶる執筆意欲が湧きます…!!今後の展開にご期待いただければ幸いです。ありがとうございました。 (2019年3月16日 20時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宇治 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uji/  
作成日時:2019年1月20日 14時

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