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▫️幼き約束 - 3 ページ18

*



「ーあの頃の私は玲王が大好きで大好きで。だから余裕がなかったんだ」


まあ、今は普通に話をする程度にまでなってるけどね、と付け加えてAは眉を落として笑った。

レオが一緒に帰るのを渋るのもこういう理由があったのかと、今になって色んなピースが繋がった。



「じゃあAがサッカー部に入ったのは……」

「あーそれは、玲王が自分から何かをしたいって言うところを初めて見たの。それを応援したくて……あ、もちろん凪くんのことも応援してるよ!」


めんどくさいと思っていたサッカーも二人がいるおかげで、楽しく思えている。
その二人がそんな過去を抱えていただなんて、思いもしなかった。



「…まだ間に合う」

「え……」

「まだ間に合う!レオに伝えろよその気持ち!」


二人して不器用で。
でもそれが、腹立たしくて。

妙に熱くなってる俺も腹立たしくて。

なんで俺、こんなにも熱くなってるんだろう。


変に気持ちの整理がつかない俺に、彼女の優しい声がかかる。



「ありがとう凪くん。でも私…もう恋をするのが怖いの。自信ないんだ」


切なげに笑みを作るAの顔が俺に色んな感情を交差させる。

怖いことなんて何も無い。
すれ違いから出来た溝。だったら互いに気持ちをぶつければいい話だろ。


わからない。めんどくさい。
考えるのはやめよう。俺らしくない。

怖いなら、もうレオのことなんて忘れてーー


俺ーーーーー



「………帰ろう、A」

「え…」

「家まで送る」


ざわついた心の声も相まって、それ以上話を聞きたいと思えずにAにそう切り出す。

隣を歩く彼女はいつもより小さく見えて。
一回り小柄なその手に伸びかけた俺の指は、何故か放課後のあの時のようにその手を握ることが出来ず、虚しくも隣り合わせで歩幅を揃えることしか出来なかった。





「 幼き約束 」
(めんどくさい、めんどくさい、めんどくさい)


凪くん推しの私ですが、実は凛くんとお嬢も大好きなんです(沼)
いつか執筆したいと願いながら、今日も執筆頑張ります。
早く凪くんの甘えたが書きたい……!

宇治

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宇治(プロフ) - いのりさん» いのりさん、ご無沙汰しております♪お優しいお心遣い感謝です(泣)励みになります…まさかこんなにスランプに陥ると思っていませんでした…。凪くん楽しく執筆させていただきますね!ありがとうございます♪ (2023年2月17日 13時) (レス) id: 7205c6bdcb (このIDを非表示/違反報告)
いのり(プロフ) - 宇治さん!こんにちは!スランプって大変ですよね…。ゆっくり宇治さんのペースで大丈夫ですよ!応援してます♡ (2023年2月17日 7時) (レス) @page26 id: 61b0845b42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宇治 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uji/  
作成日時:2023年1月28日 17時

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