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試合開始前、コンコースの売店で買ってきてあげたキャップをみっちーはとても喜んで、また自撮りを始めた。
「はいはい。もうよく似合ってるから、そろそろ試合も見て？」
「最後1枚だけ！Aちゃんもこっち見て？」
またも不意打ちで撮られた写真。
お揃いではないけど、同じ球団のキャップ被ってユニフォーム着用した私たちは、傍から見ればカップル？きょうだい？
どっちにしても、こんな顔が綺麗で背が高くて若い子と一緒にいることに自信がないから。
丈くん、ほんとにありがとう
キャップのお陰で周りからは私の顔が見られないから。
我らがイケメンエース、山岡泰ちゃんが相手打線に3塁をも踏ませない完璧に近い投球をするけど、
相手の球団の宝の異名を持つ高卒3年目も自慢の高速ストレートを武器に我軍クリーンナップを封じ込める。
なんというか、手に汗握って緊張する。
その分、イニング間にはどうでもいい話を無性にしたくなる。
「みっちー、好きな子いないの？」
「え？…急に、なんで？」
「いやだって。こういうとこってさ、彼女と来たいってならないのかな〜って」
丈くんもいつも言ってる。
彼女といつか球場デートするって。
まだ一度も遭遇したことないけど
「…おるよ。」
「え？まじ？？」
なんだかんだ、今日一緒に来るくらいだから居ないんだと思ってた。
それが、いる、だと？
なにそれ、好きな子にこんな場面見られたら…
どうやって、言い訳するの？
あと、ひとり暮らしの女の家にほいほい上がるのも良くないんじゃない？
昔、それはとても恐ろしくモテる先輩が言ってた。
『俺好きな子できたら絶対女の子家に入れない。』って。
なんかしらの間違いが起こるかもしれない事態は絶対作らないって。
どれくらい黙って固まっていたか分からない。
「なんて。おらんよ。」
再開した試合を真っ直ぐ見ながら、ワンコはそう言った。
「は！？嘘ついたの？」
「だって、Aちゃんなんも言って来おへんのやもん。すぐ嘘や〜ってネタばらしするつもりやったのに。」
キャップの下のわんこの顔は、今までにないくらいしてやったりのしたり顔。
「そんなこと！」
でも実はほっとしたのが内心だった。
もうちょっとだけ、このわんこ、飼わせてほしい。
だって、わんこは私の生活の癒し、なんだから。
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いとしなもん(プロフ) - ゆうさん更新ありがとうございます‼︎とても楽しみにしていたので更新して下さりありがとうございます‼︎引き続き応援しております‼︎ゆうさんのペースで頑張って下さい🥰 (11月7日 17時) (
レス) id: a0d3106a6a (このIDを非表示/違反報告)
いとしなもん(プロフ) - 初コメ失礼します。Sweetdevilをきっかけにゆうさんの作品が大好きになりました🍀Twitterの方もフォローさせて頂きプライベッターの方もフォロリク送らせて頂きました。これからも応援しております‼︎ (7月7日 5時) (レス) id: a0d3106a6a (このIDを非表示/違反報告)
さゆみ(プロフ) - 更新されるの待ってました...！丈くんとの急接近♡この後も楽しみにしてます〜！ (7月6日 23時) (レス) @page34 id: 3d5866d42a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう
| 作成日時：2023年1月26日 21時
