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ユミ「私ちょっとみんなの所に行ってくるわ」
「はーい」
気の合う皆んなと飲むとついつい飲みすぎちゃうな。今日は夜風が気持ちいい。
「飲みすぎた？」
「亮平」
ほろ酔いで少し顔が赤い亮平が隣に座った。
「こないだは送ってくれてありがとね」
亮平「いーえー。それにしてもこの家最高だね、本が沢山あるし」
「カフェにも沢山あるよ。絵画と写真は父親の作品」
亮平「へー、すごい！」
「読みたい本あったらいつでも貸すよ」
亮平「ねぇ、今からカフェ見に行ってもいい？」
「え？いいけど。こっちだよ」
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亮平「うわー、いーねー」
「これ、初版本じゃん」とか「このシリーズもあるんだ」と嬉しそうに見ているから、私も嬉しくなって「この本はねー」というと、突然後ろからふわっと抱きしめられた。
「亮平・・・？」
亮平「研修でさ初めてAに会って、おんなじチームになって一緒に過ごして。
すごく笑顔が可愛くて、いい子だなって思ってて。
まだその時は確信持ててなかった。
・・・この5年色んな人と出会ったけど、誰とも付き合おうって思えなかった。
こっち帰って来てAと再会して。
すごく綺麗になってて。
・・・わかったんだよ。
俺ずっとAのことが忘れられなかったんだって。」
亮平の方へ振り向き
「亮平・・・ごめん、私別れたばかりで。
今はそういう事考えられないというか」
亮平「今すぐ返事が欲しいとかそういうんじゃなくて。
気持ちを伝えたかったんだ。
これから過ごす時間も増えるし"そういう対象"としてみてほしい」
「うん・・・」
亮平「あ、これセクハラとか言わないでよ？(笑)」
「言わないよ(笑)」
亮平「ん、じゃみんなのとこ戻ろっか」
「この本借りてってもいーいー？」と一冊手に取った。
あくまで気まずい感じにならないようにしてくれてる亮平の優しさだった。
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リビングの方に戻ると康二くんが「Aちゃん、どこ行ってたん？」とそばに来た。
「亮平にカフェ案内してたの」
康二「心配するやろ？」
「ごめんね」
「康二くん、デザートの用意するからコーヒー入れてくれる？」
康二「おん、昨日気になってた豆にする？」
「アレ、気になってたんだけど自分でいれたらあんまり美味しくなくて」
康二「一回俺が入れたの飲んでみる？」
1人分だけ豆を挽いて入れてくれた。
「えっ、全然違う。なんで？すごい美味しい」
康二「じゃあ、今日はこの豆にしよか」
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作者名：kazu | 作成日時：2023年2月8日 16時
