Tonight, tonight.

ひとつになれない不思議な惑星 ページ17

ホテル内の女性用更衣室―
私たちが持参した荷物なんかも置かせてもらってる場所。
そこに入るなり私は着ていたT-シャツをバッと脱いだ。


あ〜〜・・・すっかり汗でドロドロ。
ホントは下着だって外して、シャワー浴びたいくらい。
そうもいかないから、荷物からインナーとスーツの上下を取り出す。


ついてきたジョアも、恥ずかしがることなく纏っていた衣服を脱いでいて。
う〜ん。若いだけあって体のハリとか上向き具合が、ね。
私のそれとは・・・全く違うね。


って、あんまりジロジロ見るのもジョアに悪いから目線をすぐ逸らす。
あとは〜「いつの間にか年取っちゃったなぁ」って。
自分に卑屈になっちゃうのもツライしね？


だから私は、持って来ていたスポーツタオルで簡単に汗を拭いたあとは。
自分も長いこと素肌を晒すようなことはせず、スーツに着替え直して。
メイクと髪も、もう少しマシなものに仕上げにかかった。


それにしても。


「驚いたよねぇ。まーさか、ここまで何にも準備できてなかったとはね・・・」


私たちだけしかいない空間で、少しだけ気が緩んで。
ついグチに近いものをため息とともにこぼす。


現段階では、ようやくその準備もめどがつきそうな感じだけど。
それだってここのホテルサイドが大きく協力してくれてるから。
これじゃあね・・・イベント運営をやってるのはどっちだ？って話。


「Aｵﾝﾆ、今日はお休みだったはずなのに。ホントにすみません〜〜＞＜」

「ジョアが謝ることじゃないけど。昨夜の遅い時間よ・・・課長から代打の電話が来たのって；」

「絶対、風邪なんてウソっ！自分でこの仕事やるの自信が無くなっちゃったからですよ！
自分で引き受けた企画なのに課長め〜〜っ！」

「あのSuper Juniorまで特別ゲストとして呼んでるってのにね・・・」


そう―本来ならこの仕事は私のものじゃなかったわけだけど。
私にとっては、どちらかといえば〜不運寄りの偶然で。


だけど。


「SJといえば。かぁっこよかったですね〜！テレビで見るよりずっと＾＾」

「あーー・・・ね」


私はジョアの率直な感想に生返事を返した。


国民的アイドルともなると〜ホントにそのきらびやかさったらすごくて。
もっとも私たちはビジネスで彼らに関わっている以上、
キャーキャーはしゃぐわけにもいかないんだけど。


でもあの中にいるｼﾞｮﾝｳﾝくんは―やっぱり「ｲｪｿﾝ」なんだなぁって。
さっきの歌う彼を見たら、改めて思っちゃったね。

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