キ ミ の 特 等 席 【橙】

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家に帰れば、
先程ころんさんから取り上げたお酒と
夕飯で買ったおにぎり1個を、テーブルの上に置く。


テーブルに並べられたものたちを見れば
まぁ、絶妙にアンバランス。

おにぎり1個に対して、酒2本って……



てか、"成人してます！"って
あの時は勢いよく言っちゃったけどさぁ…

成人しててもお酒飲めないんだよね…

あっても無駄なんだけど……




コンビニで買ったシャケおにぎりを
もぐもぐ食べながらスマホを見る。

はぁ、明日はバイトないや。


……バイトがない日に限って
彼はタイミング悪く来そうな気がする。




そういえば…
ころんさんから連絡先渡されてたなぁ。

嵐のような人だったけど
いい人そう…だったよね…？



連絡してみる価値はあるのかな。

今だけ店長になりたいよぉ……





**






Aこんばんは。相川です、よろしくお願いします。




んー、硬っ苦しい……かな。

でもまぁ送っちゃったし……



ﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰ




『え？もう返事？……早くない？』





ころちゃんです☆あ!Aちゃん?連絡ありがと〜!これからよろしくね!





うわぁ……
こういうの慣れてるタイプなのかな…

まぁいいや、
今日はもう寝ちゃおう。


明日大学あるし……



雨も止む気配ないな。

外はどんより雲なためか、
私の心にも厚い雲が覆われたような


そんな気分だった。





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