Femme Fatale【stxxx】

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【side Jel】





なんとなく。

なんとなく、彼女に会いたくなって
彼女のアパートの前に訪れた。


最近は電話もしなくなったし、
俺もレコーディングとかで忙しくて

連絡が出来ていなかった。




彼女のアパートに着いて、
部屋のチャイムを鳴らす。

出てこない。

大学にでも行っているのだろうか？


なんて思っていると後ろから
誰かに話しかけられた。





？「あれ。白石さんのお友達ですか？」

ジ「えっと…」

管「あ、管理人です。えっと、知らないんですか？」

ジ「ん？何をです？」

管「白石さん2日前にお引越しされましたよ？」





引越し……？

知らん知らん、なんもそんなん聞いてない…





ジ「え、どこに行ったとかって聞いてます？」

管「聞いてないですねぇ…すみません」

ジ「そう、ですか……」





俺は嫌な予感がして、
すぐさまアパートから出て彼女の大学に向かった。

大学に着けば、すぐに俺は受付で彼女の名前を聞いた。



受付の人は困った顔で俺を見つめる。

なんなん、その顔……嫌や…





受「白石さんのお友達さん…ですよね？」

ジ「はい、在籍してますよね…！？」

受「言わないでって言われてるんですけどねぇ…
実は、5日前に休学届を出されたんですよ。」

ジ「休学……！？」

受「もうすぐ卒業なのに勿体ないとは思ったんですけど…
"行かなきゃいけないところがある"と言ってて…」

ジ「わかり…ました……ありがとうございます」





嘘や。

何も言わんで居らんなるとか
そんなん聞いてへんて…



俺はスマホを開いて、彼女に電話をかける。

だが、案の定電話は繋がらない。






ジ「なんでなん…A……」











俺は現実を受け止めきれず、その場で膝から崩れ落ちた。





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