な組の若頭 ２【stxxx】

【11】Nanamori . ページ8

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『ただいまー！疲れたー！
さとにぃ！ごはーん！』

「はいはい、おかえり。
お、なーくん。久しぶりの任務だったろ？」

「まぁね。楽しかったよ、ポーカー。」

「相変わらずその戦法は変わんねーのなw」

「殺し合いなんてしたくないもん。」

「ほんとなーくんは昔っから優しいな。」





俺は優しくないよ。

みんなが思ってるほど、優しくなんて、ない。



みんなの方が優しいんだよ。




こんな俺を支えてくれてるみんなが1番





優しい＿＿＿






**






俺が13歳の時、



父は亡くなった。





元々、持病を持っていたのは知っていた。

母も俺が5歳の時には他界した。





組長だった、父を亡くして
俺は中学1年の年でな組の組長になった。






『なーくん…』

「っ……大丈夫だよ、A」

『うん…さとにぃも、ジェルくんもいるもんね…』






当時、7歳だったAは
俺の父から育てられたと言っても過言ではなかった。

生活面でもそうだけど、

殺しの面でもAは十分育てられた。




父は優しかった。

誰よりも人のことを考えて、
自分のことより他人を優先するような、

そんな優しい人だった。




父は俺に涙ながらにこう言ってくれた。




"お前に殺しの世界は似合わない"と。




そんなの分かっていた。
自分が向いていないことくらい分かっていた。

涙ながらに言った父は
何故それを涙ながらに言ったのか

当時の俺は理解が出来なかった。





そっと俺の頭を撫でてくれた父の手は


大きくてゴツゴツしてて





温かかったのを、

今でも覚えている。






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