な組の若頭 ２【stxxx】

【12】ころんはクールボーイ . ページ15

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「わ！ころん先輩だっ…！」

「ほんとだ〜…今日もかっこいい〜！」

「クールなところが魅力的だよね〜！」

「推し！！！尊い！！生まれてきてくれてありがとう！」






登校中。

周りからの女の子の黄色い声を聞きながら
私たちは正門を潜る。


朝から聞くのは"ころん"の名前。

毎朝みんな元気だよね。





『ころん。』

「なに？」

『あんたのファン朝から元気ね。』

「あー…まぁね。」

『手ぐらい振ってあげなさいよ。
ソシャゲばっかしてないでさ。』

「やだよ。僕は学校ではクールキャラなの。」





そう、彼。

な組の直属の組員、
そして私の中のとっておきの組員である、

露草 ころん。


もともと、顔が良いってのもあって
学校では"王子"として扱われる。

彼曰く、学校ではクールキャラを
装っているらしいが、

家では……









"猿"だ。









「おい、今僕の悪口言ったでしょ。」

『言ってないよ〜』

「ふわふわキャラ出してんじゃねぇ！」

『るぅちゃん、ころん怖い…』

「もうころちゃん？Aをいじめないで」

「そうだよころちゃん！
うちのAをいじめちゃダメだ！」

「はぁ…守護神こわいわ…。
じゃ、僕あっちだから。昼休みねー。」






振り向かず、手を振る彼は
やはり顔が良いため、黄色い声援を浴びている。


はぁ、まぁクールキャラもいいんだけどさ。




ころんは猿キャラが一番似合ってるよ。



なんて言ったら、
怒られそうだなぁ。




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