な組の若頭【stxxx】

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【side C】





『雑魚がほざいてんじゃねぇぞ♡』





にっこり微笑んだ可愛らしい表情とは裏腹に
その表情に似合わない言葉を吐き出したA。


僕は、長年な組の組員として任務をこなしていたが、
Aと合同任務はこれが初めてだ。

だから、
Aがどんな戦い方をするかが
正直いって分からない。




Aの発した言葉と雰囲気に
ピリリと空気が凍てついた。

これがAの戦法なのか……？





「調子乗ってんじゃねぇぞ！」

『あら？聞こえなかったの？
私は、"組長さんに会わせてくれない？"って
言ったんだけど？』

「っ…うるせぇ！！」

『はぁ、話になんないね。』





ため息をついたAは
ナイフを持って走って来た手下の背後に周り、
ナイフを持つ腕を叩いて、そのまま後ろ首を強く殴った。


Aより、いや、僕よりも大きいその手下は
どさりと音を立てて倒れた。


その光景を、口を開けたまま見つめる僕に
Aはケロッとした表情で、僕に話しかけた。





『なーに突っ立ってんの？行くよ、ころん』

「えっ、あ、うん。」






彼女が若頭になった理由が、
今まで分からなかった。


僕よりも２つも下なのに。


組員でいちばん強い、さとみくんを差し置いて
なんでこの子が若頭になったのか

分からなかったけど、

今日、一緒に任務をしていて、
少しだけ分かった気がした。



なーくんが、

自分の後を任せられる人がいる、

そう言って、Aを指名した理由が分かった気がした。











彼女は、綺麗で、可憐で、強い。


そして、





優しい。




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