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気がつけば、辺りは薄暗かった。
手は縛られていて、身動きが取れない。
頭がぼーっとする。
殴られた場所がズキズキと痛む。
はぁ、骨折程度で良かったわ。
今は何時くらいだろうか。
夕飯の買い物…行けてねぇや。
今日、Aと約束したのになぁ…
目の前には、志野組という組織の組長が
あぐらをかいて俺を眺めていた。
俺を人質に取るなんて100年早いっつの…
はぁ……組長。
申し訳ありません。
自分の不甲斐なさに、自分の弱さに、
俺は悔しさで舌を噛み切りそうです。
俺は、ぽたりと一粒涙を流せば、
走馬灯のように昔の記憶が
一気に蘇ってきた。
それは、俺がまだ、12歳の頃だった。
**
俺は女手一つで育てられた。
母はたくさん俺を可愛がってくれた。
好きな物を与えてくれて、
必要なものを笑顔で渡してくれた。
子供思いで優しい母が大好きだった。
顔も存在も知らない父に代わって
俺が母を幸せにしようって
心に決めていた。
そんなある日、
変化は突然訪れた。
「さとみ〜」
「なーに？母さん！」
「母さんね、この人と結婚したいと思ってるの
さとみのお父さんになる人よ！」
見た目は如何にもチャラそうな人だった。
母さんよりも少し若そうな人。
母さんを見る時の目と
俺を見る時の目が違う感じがするのも、
子供ながら、直感でなんとなく分かった。
でも、母の幸せは俺の幸せだと思った。
だから、その時は了承したんだ。
でも、俺はこの選択が
生まれてきた中で
一番の間違いだと、後悔した。
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めあり(プロフ) - キララさん» キララさん何作品もありがとうございます〜…！！(∩ω∩*`) (2021年2月16日 23時) (
レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
キララ - 3つ目も楽しく読ませていただきます！ (2021年2月16日 23時) (レス) id: 97464f7e6f (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 蝶花さん» わわわ！ありがとうございます！頑張りますっ！ (2020年12月7日 17時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます！ (2020年12月7日 15時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 冷凍みかんさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉、光栄でございます！！頑張ります！ (2020年12月6日 10時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めあり
| 作成日時：2020年12月2日 22時
