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長い夢を見ていた気がする。

懐かしい夢だったなぁ。



あれ、なんか周りが騒がしいな…




うっすらと目を開けると
どたどたと廊下を走る音が聞こえる。

なんやなんや…そんな走り回って……



まだ少し重いからだを起こして
襖をゆっくり開けると、
俺の目の前をころんが走っていった。

その時俺は目を疑った。





「A……?!」





ころんにおぶさったAはぐったりしていて
顔色が物凄く悪かった。

ころんはすぐさま医療室に入っていけば、
その後すぐになーくんも走っていった。


俺もその後を追った。
体が上手く動かないのに、悔しさが募る。

やっとの思いで医療室に着けば、
中はバタバタと慌てた様子だった。




「ころんさん離れてくださいっ!!」

「嫌だっ…!僕のせいだ…!
僕のせいでAがっ……!!」




何が起きてるんや……




「ころちゃん落ち着いて!
今解毒剤使ってるからっ……!」

「嫌だっ…A!死なないでっ…!!」




解毒剤…?

死なないで……?


嫌や…A……





「ジェルくん……?」

「ジェルさん離れてください!
あなたは体調不良者でしょう!」





泣き崩れたころんに、
俺に気づいたなーくん。

そして、俺に何かを言っている医療担当の部下。



嫌や…嫌や嫌や…!





「A……返事しぃや…」

『…』

「俺は…あの時約束したんや……

大切な人を失わないようにしようって……!!


生きて帰ってくるって言ったよな…?!
A…起きろやっ……!!!」

『……うっさ。』

「は……?」

『ジェルくんうるさい…
そう簡単に死なないっての…

気を失ってただけだよ、心配しすぎ…』

「A…ふっ…うぅ……」

『生きて帰るって約束したでしょ?
私、約束破ったことないでしょ…?

私はな組の何?若頭でしょ…?
信じなさいよ、少しは…』




そう言って、Aはまた眠ってしまった。

解毒剤が効いてきた証拠と聞いたけど
俺は安心してその場に倒れた。





**






その翌日、俺もAも元気になって
俺は泣きじゃくったっていう醜態を晒し、
イジりにイジられまくったってのは


また別のお話。





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めあり(プロフ) - キララさん» キララさん何作品もありがとうございます〜…!!(∩ω∩*`) (2021年2月16日 23時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
キララ - 3つ目も楽しく読ませていただきます! (2021年2月16日 23時) (レス) id: 97464f7e6f (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 蝶花さん» わわわ!ありがとうございます!頑張りますっ! (2020年12月7日 17時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます! (2020年12月7日 15時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 冷凍みかんさん» コメントありがとうございます!素敵なお言葉、光栄でございます!!頑張ります! (2020年12月6日 10時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めあり | 作成日時:2020年12月2日 22時

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