な組の若頭【stxxx】

【4】Rinu . ページ14

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俺がな組に来たのは2年前だ。

季節はそうだね、冬だったかな。



高校受験を失敗した。



親、親戚などの身内から期待をされてきた。

身の丈に合ってない高校に受験をして
見事に不合格。




"莉央は頑張り屋さんだから！"

"絶対受かるから頑張って！"

"神様は莉央に微笑んでらっしゃる！"




少し宗教じみた身内は、
俺にそんな言葉を投げかけてきた。

それが嫌で嫌で仕方ない俺は、
わざと(・・・)受験を失敗したのだ。


受験を失敗したと知った身内は
俺を冷めた目で見るようになった。





"あぁ…神様……どうしてこんな仕打ちをするのですか…！"

"あんなの、赤城家にはいらない！！"

"出ていけ！お前なんか消えてしまえ！！"





あんなにチヤホヤされていた俺は今、
家族だった者からぞんざいに扱われていた。

そして終いには"出ていけ"とのこと。



無理やり荷物をまとめられて
荷物ごと俺は追い出された。



冬だというのに上着すら着させて貰えず、
俺は途方に暮れていた。


こんなことになるって分かっていたら、
俺は最初から失敗なんかしなかった。

親の敷いたレールをただひたすら、
走ればよかった。






「なんでこんな目に遭うんだろ。」






寒空の下、
俺のその言葉は冷たい空気に掻き消された。


きっと俺はこのまま、息絶えてしまうのだろう。







そんな時、出会ったのだ。





なーくんに。






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