story.13 ページ14
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『…っ…ん』
…いつの間にか気を失ってたんだ
サッと気持ちを切り替えパソコンと向き合う
まずは新しい家を探さなくちゃ
お金はいくらでもある
…けど小さい家がいいな
それと直ぐに入居できる場所
後は…
こうして決まったのは木造のアパート
『割と早く決まったな…』
そう1人ポツリと言うも当然返す者はいない
『はぁ…』
自身の気持ちを誤魔化すようなため息を漏らし、
ここから出ていく準備をした
─────
───
どうしよう…早く着きすぎた
現在の時刻は23時
待ち合わせの時刻は9時
…家が決まったからって浮かれすぎた
大家さんの部屋は分かる
けどさすがにこの時間にインターホン押すのは非常識
……どうしよう、野宿?
仕方ない、そう思った時、前方から声をかけられた
「どちら様ですか?」
『!…わ、私は─』
「もしかして、ここに入居希望の…」
!…もしかして、大家さん?事情を話したら一日早く住まわせてくれるかも…
『そ、そうです!美蘭・シャーロットです!!実は─』
顔を見られないように深く帽子をかぶり事情を説明する
すると快く今日から入居を許してくれた
『本当にありがとうございます。助かりました』
ホッと一息つこうとすると、下の方から声がした
「あー!ミラだ!!」
『っ!?』
サッと再び深く帽子をかぶる
声のする方に視線を向ければ小学生くらいの子供がいた
「…あなたは女優をやられていたミラさんなのですか?」
大家さんからの問に口を開けずただ黙って立ち尽くす
…入居、断られる?
そりゃそうだよね、あんな辞め方したんだもん
大家さんすごくいい人だから嘘をつき続けるのも嫌だったし、ちょうどいいか
なんて考えていたら大家さんが私の手を取って言う
「そんな顔なさらないでください
…それと、これは私のワガママなのですが
もし明日暇でしたら一緒に朝食でもどうでしょうか?」
実は私たちあなたの大ファンでして…
と笑いながら言われて困惑する
『…追い出さないんですか?私あんな辞め方したのに…』
「そんなの関係ありませんよ
…まぁ、引退すると聞いてショックではありましたけど
ぜひ、同じアパートに住む同士仲良くしましょう」
『っ!…ありがとうございます』
今まで他人にちゃんと目をやった事がなかった
けど、世の中にはこんなにもいい人がいるんだ
……少しは“ファン”というのも大事にしていけば良かったな
なんて、すぎたことを後悔してももう何もかも遅いけどね
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色 - この関係が『ギュッ』っとくるっす!!マジでどうなるんすか?((o(´∀`)o))ワクワク (7月16日 22時) (レス) id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
色 - すっげぇ、、、、好きです!!!続きがまじで見てぇっす!!! (7月16日 22時) (レス) @page18 id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わきゃめサラダ | 作成日時:2023年4月21日 18時