私にもスマイル下さい【降谷零】

第十六話 ページ18

･


『あーむぴ♡』

降「うるさい、さっさとシートベルトしろ」

ｷｬ！辛辣ぅ


どうせ、ここに佐藤刑事がいたら

“ほら、Aさん！シートベルト付けてください！”

って、ウィンクかましながら付けてくれるんでしょ！？

何よこの差！！


そんなことを思いつつも降谷さんを犯罪者にする訳には行かないのでしっかりとシートベルトを付ける


『準備完了です！！』

降「じゃあ、行くか」


そう言い明らかに高級そうな車を走らせる



『……降谷さんのイケメン横顔ショット取らせて頂きますね！』

そう言い携帯を取りだし画面をつける



しかし次の瞬間車はブレーキ音を響かせ急停車する


『ちょ、ちょっと！！ビックリ仰天ですよ！！どうかしましたか！？』


え何？猫？猫でもいたんですか！？




すると降谷さんは

降「……おい、その画面に写っている男は誰だ」

いつもよりも遥かに低い声の降谷に体がこわばるA


『し、知り合いです……あ、あと私』

降「名前は何だ？早く答えろ」


っ…な、何でそんなに怒ってるの？

私何かした？


それに秀兄から他人に勝手に個人情報を渡すなって言われてるし言っちゃダメだよね！！


『こ、個人情報を渡す訳にはい、行きません！！』

降「……」

や、やばい…睨んでる

怖い…社会的に殺される？

それだけはやだ！！ごめん秀兄！！言いつけを破ります！


『こ、このイケメンは赤井っていう人です！！とても善良な警察官です！！』


言っちゃった…別にいいよね？

二年くらい前から勝手に音信不通になるんだもん！

その代償ってことで！！


降「…こいつが善良？ふざけるな」

『…え？っ！』



するといきなり私の肩を両手で思い切り掴み


降「いいか！？あいつは、！赤井は！！判断を誤ったんだ！あいつのせいでヒロは…！！」


『っ、』

肩を掴まれた痛みなんかよりも今は降谷さんに対する恐怖でいっぱいになる

秀兄が何をしたかは知らないけどそんなの私には関係ない！！


『ふ、降谷さんのバカァ！！』

その声にハッと我に返ったのか少しだけいつもの表情に戻る

それに安堵した私は緊張が解けたのか


『このバカ降谷！！私関係ないし！！それと肩めっちゃ痛いんだからぁ！！…っ、うぅ……っデート！！デートしたら仲直りしてあげます！！』


ぽろぽろと涙が次々と溢れてくる

それを見られたくなくてそっぽを向いて言った


すると

降「す、すまない！感情的になり過ぎた！！…その…お、俺とデートに行こう！」


少し焦った声にコクンと小さく頷く

降「よ、よし！そうと決まれば今から行くぞ！」


『え？今からですか！？』


降谷さんの行動力ヤバ谷園

第十七話→←第十五話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す