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第八十五話 ページ6

ni視点




rb「___あ!!来た!」

ni「!」



森を抜けた後、街で合流したロボロといるとあの四人がこちらに歩いて向かってきた。


ゾムは楽しそうに手を振り、トントンと大先生も釣られて笑う。



……そんな中一人だけ、気まずそうに顔を伏せる奴もいるが。




rb「お疲れさん!
もーゾム!何も伝えんとどっか行かんといてや!!急にいなくなんねんもん、ビックリしたわ!!」


zm「すまんすまん!いや〜久々に蛮族グルッペンと戦えるかもしれへんと思ったらテンション上がって忘れとったわ!!」





gr「…………兄さん。」



ロボロとゾムが言い合っているのを見ていると、グルッペンが俺の前に立ち、きまりが悪そうに俺を見る。


gr「……その、すまなかった。
俺はお前に……迷惑を…………。」



ni「……っ!」





……俺を見るその目は、"赤"かった。




ni「……ふっ。
せやなぁ、今度の遠征でかなり費用かかりそうやねんなぁ。もーちょい増やしてくれたら嬉しいんやけどな〜……。

なんて、な?」



俺はニヤつきながらそう言うと、グルッペンは一瞬キョトンとし、その後すぐに俺と同じようにニヤリと笑った。



gr「……しゃーないなぁ。今回だけやぞ?」



二人は笑い合った。お互いがいつも通りである事に、喜びを噛み締めながら……。




gr「そういえば、あの王子は何故急に撤退したんだ?お前何か言ったんちゃうやろな。」


ni「……あーー。まぁ言うたけど…………


…大した事ちゃうよ。それに、俺も驚いたんやから。」





俺は、つい数分前の出来事を思い出す。




〜〜〜




街に着くなり俺の手を振り払った王子は、下唇を噛みながら俯き、懐から銃を取り出す。



ni「っ!!」



俺は身構え、その王子を睨みつける。

……が。




その銃は天空に向けられ、けたたましい音と同時に赤い煙が勢いよく上がった。




な、何や……?




ni「……おい、"これ"は何や?
…………まさか、増援とか言わへんよな?」




王子「……て……れ。」



……?

震える声で、体で、発せられた言葉を聞くと、王子は顔を上げる。


…王子の顔は、涙でぐしゃぐしゃになっていた。




王子「……もう辞めてくれ!!!

我が軍の兵士達よ!!
これ以上血を流さないでくれ!!
これ以上剣を振るわないでくれ!!


我々軍の兵士達よ、頼む!!
撤退する我らを見逃してくれないか!!
これ以上傷つけないでくれないか!!



僕の…僕の大切な民なんだ!!!!」

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ひよこ。(プロフ) - 約3年ぶりにこの作品を読ませて頂きました。本当に面白くて主ちゃんもtn氏も可愛くてかっこよくて、我々国内の信頼度の高さやいろんな面の強さに感動!興奮!でした!!!本当に過去一大好きな軍パロです! (2023年2月23日 21時) (レス) id: 852489ddeb (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - 大先生.......!!!!切ねえ!そういうの大好きです!!楽しく読ませて頂きました、ありがとうございました! (2021年2月9日 13時) (レス) id: 0e99721aee (このIDを非表示/違反報告)
わんぱん - 一気読みしてきました!めっちゃ面白かったです!本編は勿論番外編のcino君の強者ムーブ面白かったです。素敵な作品ご馳走様でした*\(^o^)/* (2020年8月20日 16時) (レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
ムノ - 私この作品見ながら夜中ずっと悶てるんですけどただの変人(元から)なんですけどヤバいトントンさんと夢主さんの両片思いなとことか国民とか国民とか国民とかが好き過ぎて辛い、好きです(唐突な告白) (2020年4月10日 0時) (レス) id: 979b6668ec (このIDを非表示/違反報告)
外ピ - 俺になるの最高に可愛いですありがとうございます。最後!niさん!もう、本当に、心臓が止まりました。なんてかっこいいの...この作品に1番ぴったりなのは、人生の主役は我々だっていう感じがします。とても長くなってしまいましたが最後に1つ。キャートントンステーキ (2020年3月6日 4時) (レス) id: 6c3752b497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるまるのし | 作成日時:2019年4月22日 20時

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