【d!】罠をかけたつもりがかけられた

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私の住む国は、マフィアの勢力が国の3分の1を占めている。

マフィアが存在しているからこそ成り立っている部分もあるのは否めない。




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『はーい、ざまぁ！』



今日もいつものごとく不正侵入を防ぎ、そいつの情報が警察にいくよう罠を仕掛けた。

案の定、引っかかったようで、その後は考えなくても分かる。


今日の相手も、ほんまやりがいないわ


テキトーに煽って次の相手を探していく。



次の相手は、どないしよかなぁ〜と考えてたら、ひとつ気になるものを見つけた



「10兆円マジックのように消すって言ってる奴がいるらしい」



裏サイトの掲示板だ。
いつもここから情報をとってハッキングするのだが、いかにも怪しい。


10兆円ってそんな簡単に動かせるのか。
政府に関わるのではないか。
もしかしたらただのイタズラかもしれない。



『んーーーーやってみるかぁ…』



いつもしてることなのに、10兆円というとんでもない大金だからか、いつもより興奮する。わくわくが止まらない。


『はぁ？？なにこれむっず。久しぶりに見たわこんなん。楽しいなぁ…！』


最近苦戦するってことがなかったからすごく楽しい。これを突破したらどんな情報があるんだろうか。


『はい、きちゃ〜』


ふぅ、と息を吐きながら最後のプログラムを書き、Enterを押す。



『は、やば…』



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モニターに映し出されたのは、マフィアの内部情報だった。

マフィア、という単語だけで震えてしまうが、大丈夫。私の情報が抜かれるようなヘマはしてないはず。


書かれた情報で、10兆円に関することを探していく。


普段なら目にしないような単語がずらずらと…麻薬取引、人身売買……拉致…拷問…



『他国マフィア制圧計画…』
絶対これだ。と確信を持ち計画について見ていく。


ざっくり言えば、隣国の銀行に不正侵入して、多額なお金を動かし、それを隣国のマフィアのせいに仕向ける。

国の銀行となれば警察もマフィア相手だとしても動かなければならなくなる。

全滅までとはいかなくても少なくとも勢力は減る上、うまく回ってた経済が、多額のお金が急に動くせいで狂い、今まで通りに動けなくなる。という算段


『なるほど…ということは、隣国の銀行に罠を仕掛けるか。』
この計画を知った私は、隣国の銀行への不正侵入出来そうなルートを潰していく。

防ぐだけにはなってしまうが、不正侵入したら相手のパソコンをブッチしてやろ。

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