銀魂 【不死蝶の舞姫】3

第百三十二訓 ページ34

Aside




また始まった…。
総悟のスカーフを掴み上げ、いつものように始まった二人の喧嘩。



(よくも飽きずに毎度毎度…)




ギャーギャー言い合いを繰り返す二人を呆れ目で見ていれば、二人の背後に大きな人影。近藤さんが二人の頭にゲンコツを浴びせた。



近藤「仕事中になに遊んでる！お前らアレか、修学旅行気分か！？枕投げかコノヤ…ぐぅ」

禽夜「お前が一番煩いわァァァ」



でも、その背後から現れた禽夜(蛙)が近藤さんの頭を殴り、「どいつもコイツも役立たずの猿め」と苛立ちながら消えてった。役立たず呼ばわりされて、見ていたこっちが非愉快になる。
安全の為に屋敷に缶詰にされて苛立つのはわかるけど…



「何アレ…感じわる〜」

沖田「ホントでさァ。こっちは命懸けで身辺警護してやってるってーのに」

土方「てめェーらはサボってただけだろ」

「確かにサボってましたけど…でも！いざとなった私達にだって命かけますし。それを役立たずの猿呼ばわりって…」



「ムカつくー」と禽夜(蛙)が去った方法にベーッと舌を出してやった。だから天人は嫌いなんだ。
大体何で私達があんな奴を命懸けで守らないといけないのか、私は納得はしていない。──…いっその事、海賊船ごと海の藻屑になればよかったのに





「なーんか、やる気起きないなぁ〜…ねぇ、土方さん？」

土方「俺はいつでもノリノリだよ」

沖田「相変わらず土方さんは真面目なお人だァ…。アレを見なせェ、みんなやる気無くしちまって山崎なんてミントンやってますぜ。ミントン」

土方「あ"？………山崎ィィィ！！てめっ 何やってんだコノヤロォォォォ」



素振りを続けていた山崎を追いかけて消えていった土方さんを見つめて私は短く息を吐く。

禽夜(あんな奴)の為に、なぜ私達が命をかけてまで守らないといけないのか。
悪人の為に命をかけさせられる私達の命は
そんなに価値のない物なの？


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