第百二十三訓 ページ25
Aside
「───ぎゃぁぁあぁぁあ!!!!!」
女とは思えない汚い悲鳴を撒き知らし、必死の形相で銀時にしがみつく。まじ、本当に無理だって…いや、死なないよ?落ちてもきっと私は死なないよ?けどさ、コレヤバいって本当に目がぐるぐるして
死ぬッッッッ!!!!!
神楽「足手まといになるのは御免ヨ…バイバイ」
銀時「待て待て待て待て待てェェェェェェエ!!!!」
そのまま神楽ちゃんを受け止め、勢いがついた私は同然壁に追突する。
「いてて…死ぬかと思った…」
テーマパークのジェットコースター並みのスピード感だった気がする。いや、テーマパークなんて行った事もなければ、そもそもジェットコースターなんて乗った事もないのだけど。
銀時「あのォ…面接会場ここですか?こんにちは坂田銀時でーす。キャンプテン志望してます。趣味は糖分摂取、特技は目ェ開けたまま寝れる事です」
銀時の気の抜けた声で目を向ければ私達を囲む沢山の天人の姿。殺り合う気満々といった様子の天人を睨んでいれば突然爆発音が鳴り響いた。足元が激しく揺れうわッ、とふらつく。
上部の建物から登る黒煙の中から現れた予想外の人物に、目を見張った。
桂「俺の用は終わったぞ。後はお前の番だ、銀時」
そこに居たのは──桂小太郎。真選組が追っているテロリストの一人だった。桂がこの場に居る事も驚きだが、彼の口から銀時の名前が出た事も驚いた。
「(あれ…でも…)」
──ドクン。
私を見て徐々に大きくなる黄土色の瞳、風に靡く綺麗な長髪。私…知ってる?
「…小太…郎…?」
彼は…銀時同様、私の大切な人。
桂「本当に…A、なのか?」
今にも泣きそうなほど歪められた表情。脳裏に流れ込む私の記憶。
──「まったくお前は…Aは女子なんだぞ?もっと自分を大切にしてくれ」
私の傷を手当してくれる彼のは困ったように目を細めて笑う。子供の頃から変わらない、優し笑顔が大好きだった。
お兄ちゃんみたいで、いつも私の見方をしてくれた…
ズギン‼︎‼︎
「──っ」
突然頭が割れるほどの頭痛に襲われた。立っている事もままならない痛みに、その場に膝をついた。
痛い…
頭が…頭が割れる…ッ
銀時の切迫した声が遠くに聞こえて、私の意識は闇に沈んだ。
351人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさきよ - 面白いです‼ (9月1日 1時) (レス) @page42 id: 55ad19f9cc (このIDを非表示/違反報告)
kon(プロフ) - 砕けちゃいかんでしょう(笑)それから、本当に更新してくださりありがとうございます! もう一度最初から読ませていただいたのですが・・・やっぱりこの作品が大好きです! これからも頑張ってください (2022年8月24日 17時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫(プロフ) - konさん» kon様コメント有り難う御座います。幸せです。うぅー(泣)優しいお言葉ありがたい(´;Д;`)目から汗が…。沢山妄想はしてるのですが…なかなか文字に起こさなくなってしまって。書いて消してを繰り返してました。でも、これからは当たって砕けろで更新します!(笑) (2022年8月24日 1時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
kon(プロフ) - 一気読みさせていただきました! すっごく面白くて最高です!! 本当に毎日更新なんていいません、どうかお体に気をつけて更新頑張ってください! (2022年6月21日 16時) (レス) id: e47e7d9c51 (このIDを非表示/違反報告)
迷い猫(プロフ) - れいさん» おぉぉお!!コメントありがとございます😭そーなんです、ぼちぼち明かして行こうと思ってますッ!!応援よろしくお願いします🙇♀️ (2022年6月19日 0時) (レス) id: b045a615ae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:迷い猫 | 作成日時:2022年5月17日 19時