松田刑事の従姉妹ちゃん兼彼女さん 〜ハロウィンの花嫁〜

カボチャが三十一 ページ41

残り、三十秒。

彼はまたコードを切る。
あと一本切れば、止まる。

そんな状況だった。


陣平は絡んだコードを慎重に選んで切る。

すると、タイマーの数字が残り二秒で消えた。


陣平「ふぅ〜、あっぶねぇ……」

巻「ギリギリセーフ…」

二人でずるずると床に座り込む。





でも、ホッとしたのも束の間。


巻「！？」

陣平「なっ……！！」



……タイマーが復活した。

2

1……

もう、液体がチューブからタンクに、迫ってきている。



陣平「遠隔か！？クソッ！」

巻「ｯ！！」


巻・陣平((こんな時、萩くん／ハギなら……アイツなら何を…！！))




“陣平ちゃん！電話！”


私たちの脳裏には、あの日の…、彼の顔が浮かんでいた。






彼なら。きっと。助けてくれる。
……何故か、そんな気がした。


陣平「…！」

陣平はガムを口から取り出し、急いでタンクに突っ込む。

……それにより、液体は混ざることはなかった。


巻「……ｯ止まった？…陣平、よかったぁ……よかったよぉ」


爆弾は止まった。

命を失わずに済んだのだ。

…泣きそうになってしまったけれどそれはしょうがないと思う。




陣平は私の頭を撫でながら言った。

陣平「…アイツのことを咄嗟に真似したら上手くいったぜ。お見舞いのお礼かな…」



その顔は、とても爽やかだった。

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