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カボチャが二十六 ページ35

でも、すぐに険しい顔をして何かを言った。

えーと、これは。


陣平「なんて言ったんだ?」

巻「ロシア語で、逃げろ、だって」


私は陣平に説明しているうちに、零がガラスの破片を手にし、立ち上がった。

そして、その破片でロープを切る。


陣平「先に下りてろ。警察に止められたら、この名刺を見せるんだ」

陣平はずい、と名刺を差し出す。
首を傾げる男性に、ロシア語でそのまんま答えると、名刺をまじまじと見つめている。


ガコンッ!

みんなは一斉に音がした扉の方を見た。
先程来たほうとは違う扉のようだ。






ゴトッ……ゴツッ……。

……やっぱり、誰かいるみたいだね。



陣平「……まだお客さんがいるみたいだな」

零「だな」




扉の方を見る二人の横で、男性は立ち上がる。

男性「Я убегаю(俺は逃げるぞ)!」


そう叫んで逃げて行ってしまった。






私と零はお互いの目を合わせて、こくりと頷くと、私は太ももから、零は上着の下から拳銃を取り出す。

陣平「さすがなんでも持ってやがるな、公安は」

陣平が私たちを見てフッと笑う。







零は拳銃を構えたまま、勢いよく扉を蹴った。


零「動くな!」

私も横で拳銃を構える。



その部屋は先程よりも、小さくて狭い部屋だった。
だが、その狭いスペースには沢山の棚、棚に乗せられた薬品のようなものなどが置かれている。


私たちの拳銃の先には、ゆっくりとこちらを振り返るフードとペストマスクを被った異様な雰囲気漂う人物。



陣平「マズイな……」

私の隣から中を覗き込む陣平は、眉を顰める。

零「なんだ?」

零が目線も何もかも動かさずに、陣平に尋ねる。



陣平「後ろにあるのは爆弾だ。下手に撃ったらドカンの可能性がある」

巻「しかも、ちょっと特殊な爆弾みたいだよ」



あの、二つの液体……あれが混ざると爆発が起きるのかな。

陣平も同意見のようで「ちょっと面倒だな」と余計に顔を顰める。



陣平「あの大きさだと、このビルにいたらまずお陀仏だ」

零「……止められるか?」

陣平「止められないとでも?」

零「フッ……。頼んだよ」


私は陣平の援護にでもまわろうかな。

番外編…今日は12/07【諸伏景光の日】→←カボチャが二十五



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水がある池 - 表現力えぐwwwと言うところから 始まったんですが、やっぱうまいわ! さすが友達!(身バレするし誰だよ) えーっと、コメ書いたの理由が ありまして。あのー、 本当にすみませんでした。 バグで消えたのでここで言わせて もらいます。すみませんでした。 (2023年3月27日 21時) (レス) id: 0086e14aa2 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 未零 ♪mirei♪さん» ありがとうございます!コメント嬉しいです(*≧∀≦*)これからも更新頑張ります! (2022年12月30日 20時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - 【書き忘れ】表現力が、超絶美味い!これからも頑張ってください! (2022年12月30日 19時) (レス) @page10 id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)
未零 ♪mirei♪ - 微妙な場所にコメント失礼します。次回予告などと、他の作者がしないような事をしているので、凄く興味深いです!初コメ失礼しました! (2022年12月30日 19時) (レス) @page6 id: 8da36c452f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まみこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/d0f1281f531/  
作成日時:2022年11月17日 1時

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