【鬼滅の刃】精霊遣いは鬼滅の刃の世界に来たけど、原作ぶっ壊れ過ぎて混沌だった！

其ノ漆　数年後 ページ8

それから数年後、私は七歳になった。
その間に、耀哉伯父様のところに行って、今までの出来事を全て話した。

耀哉伯父様の声は、アニメ通り心地よく高揚させるもので、とてもふわふわした。
産屋敷家の皆さんは、とても優しかった。
産屋敷家で保護しようかと、訊ねてくださったけれど、精霊ノ棲ミ家を手放したくなかったので、丁寧に断った。

棲ミ家に帰った後、鬼殺隊に入る為に、お父様につけてもらった稽古を思い出しながら、毎日練習に励んだ。
流石にすぐに強くなる訳ではなかったけれど、百合さんや元素の精霊達に鍛えられて、自分でも分かるくらい上達した。
そして、お父様が使っていたという、空ノ呼吸を使えるようになった。
…まぁ、できればあの頃のことを思い出したくない。
彼女達が追加した練習内容が厳し過ぎて、毎日夢を見ることが一度も無い。

今はそれと同時に、耀哉伯父様の許可を得て、棲ミ家を守る為に、周りを彷徨く悪鬼を斬っている。
…今のところ、悪鬼しかいないけど。

そんなある日、私が悪鬼を斬り終えて、家に戻ってくると、百合さんが座っていて、隣には誰かが寝ているようだ。
…え？誰？

すると、こちらに気づいたのか、百合さんは微笑みながら手招きをした。
人をここに連れてくるなんて珍しいと思いながら、近づいて見てみると、私は目を見開いた。

宍色の髪に、頬から口にかけて傷のある少年がそこで眠っていた。


錆兎だった。


そして彼からは、微かに鬼の匂いがした。

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