fruit of our love (青) 〜追い恋 2nd〜 (10)

しょうもないこと ページ23

「ただいまー。」

『お帰り！』

章ちゃんを玄関までお迎え。

「葉月は？」

『転がってる♪』

夏は楽チン。
肌着だけで寝かせておいても風邪ひかないから。

「言い方(笑)！」

40分ほど離れてただけなのに、帰ってくるたびにいちいち嬉しい。

『お風呂入ってるよ？』

「葉月も入れる？」

『うん、お願いします！』

はいよ、って私にキスして、

「葉月ー、風呂やでー♪」

って言いながら、葉月を連れてバスルームに入っていった。

・

「Aー、出るでー！」

『はーい。』

バスタオルを広げて章ちゃんから洗いたての葉月を受け取る。

少しの間裸のままにして、体を冷ましてから肌着を着せて、、

『かーわい♪』

ふんわり香る石鹸とミルクの香りに癒される。

ソファーに座って母乳を飲ませてたら、

「お先ー。」

章ちゃんが上半身裸で出てきた。

『女子がいるんですよ(笑)？』

「暑いんやもん(笑)」

扇風機の首振りをストップさせて、自分だけ風を浴びてる。

「母乳飲ませ終わったら風呂入っといで？」

『うん、ありがと！』

葉月は母乳を飲むのが上手い方だと思う。
だって痛くないし、カチカチに張ってた胸も葉月が吸ったらすぐふにゃふにゃになるし。

『じゃあ入ってきます！』

「ゆっくりしといで(^_^)」

章ちゃんはまだ裸のまま、ぐっすり寝てる葉月を抱っこしてる。

『あー、、気持ちいい、、』

今週末は特に用事もなく、あったとしても私は外に出れない。

『あー、外行きたーい、、』

来週の渋谷夫妻の引っ越しまでみんなに会えないし。

いつもかまってくれる亮くんにも会いたいし、華ちゃんとも話したいことがたくさんある。

何だかひとり置いてかれてる気分になってきて、、

「どしたん？暗い顔して(笑)」

『寂しくなった、、』

髪が濡れたままリビングにいったら、抱っこしてた葉月をマットに寝かせて、章ちゃんが笑いながら私の頭をゴシゴシ拭いてくれる。

「寂しくなったって何(笑)？」

『浦島太郎状態になりそう、、』

「大丈夫や、俺が歩幅合わせたるから。」

『、、うん。』

「１ヶ月健診終わったら、色んなとこ行こな？」

『うん。』

章ちゃんが、私の髪の毛を乾かしながら慰めてくれて、

「俺としては、何も知らんでおってくれた方がええんやけどな(笑)？」

『それはそれでキュンてするけどー、、』

「何やそれ(笑)！」

『ありがと。』

こんなしょうもないことでもちゃんと聞いてくれる章ちゃんが大好きだ。

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