fruit of our love (青) 〜追い恋 2nd〜 (9)

世界一 ページ23

母「Aが？」

お母さんがキョトンてしてる。

三「主人をバカにしたり、私の誘いを断ったり、この人の旦那も、、」

母「それは申し訳ありませんでした！」

お母さんが三枝さんの話を遮って頭を下げた。

『お母さん、、』

私の話も聞いてくれなくて深く頭を下げてる。

三「お母様はこんなに立派な方なのに、、」

それに引き換え娘は、、

って私を蔑んだ目で見てくる。

母「A、不快な思いさせたんだから謝りなさい。」

お母さんが厳しく私を諭すから、

『すみませんでした、、』

腑に落ちないけど仕方なく頭を下げた。
悔しくて泣きそうになった時、

母「顔に出しちゃダメっていつも言ってるでしょ！」

『、、はい。』

三「、、は？」

母「嫌いでもその場は笑顔で頑張らなきゃ！」

お母さんがガチで説教してくる。

母「お母さんもね、死ねばいいのに！って思う人は何人もいたけど、、」

今我慢すればもう２度と会うことはない、って言い聞かせて乗り越えてきたのよ！

『、、お母さん(汗)』

今それ言ったらダメじゃん。
章ちゃんより酷いじゃん。

三「、、私が死ねばいいってことですか？」

ほら、、三枝さん震えてるよ、、

母「私は思ってませんよ？」

Aは知らないけど、ってお母さんが無茶振りしてきた。

『は？いや、、ねぇ(苦笑)』

どうすんのよこの空気、、

三「娘が娘なら親も親ねっ(怒)！」

三枝さんが怒鳴ったから、病棟がザワザワして誰かが助産師さんを呼びに行ったみたい。

母「すみません、こんな親子ですので、、」

"二度と関わりになられませんよう、お願い致します(^_^)"

三「はぁ(怒)？」

そんなザワついた空気の中、お母さんがとびきりの笑顔でそう言って、

母「それから、、」

"私は自分の娘を信頼していますから"

『、、』

三枝さんにまっすぐ向き合って鋭い目で言ってくれた。

辻「三枝さん！」

辻川さんが慌ててきてくれたけど、

母「すみません、お騒がせしてしまって、、」

お母さんが、ギャラリーに頭を下げて謝ってて、

母「退院まで娘をよろしくお願いいたします。」

って辻川さんにも挨拶してくれた。

三「、、」

三枝さんは肩を落として、ちょうど迎えにきた彼女のお母さんと一緒に帰っていった。

野次馬もすっかりいなくなって、

母「さ！葉月撮らなくちゃ♪」

『、、ありがと。』

いつも通りに戻ったお母さんに言ったら、

母「Aは世界一の娘だもん♪」

って笑うお母さんは、世界一のお母さんだ。

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