fruit of our love (青) 〜追い恋 2nd〜 (6)

理由 ページ5

「ありがとうございます、またいらしてくださいね！」

お会計時、さっきのお姉さんが、章ちゃんにとびきりの笑顔で言ってきた。

章「どーもー。」

さっきまで笑顔で話してたのに、何だかそっけなくて、

店「、、」

ほら、お姉さんも戸惑ってる。

『、、章ちゃん？』

章「んー？」

私には笑顔で答えてくれて、

『何でもない、、』

何にも言わないことにした。

「ありがとうございました。」

お店の人達が出口で見送ってくれる。

『章ちゃん、ありがと。』

「生まれるまで我慢やで？」

『うん。あと、、ごめんね？』

何だか色々申し訳なくて謝ったら、

「そうなるように仕込んだのは俺やもん♪」

あれはリサーチです、ってお姉さんと楽しく話してた理由を教えてくれた。

『リサーチ？』

「そ、ポイントカードのこととか、顧客管理のこととかな？」

私の手を繋いで、ピンヒールの入った袋も持って話してくれる。

『恥ずかしい、、お仕事だったなんて、、』

ひとりでモヤモヤしてて、情けなくなってきた。

「お前だけやで？」

『、、いや、余計に恥ずかしいわ///』

2階へ上がるエスカレーターに乗ってる時に、私の腰を抱き寄せて言うから、私達の前後にいる子達が真っ赤になってる。

「ええやん、別に♪」

何が悪いねん、ってやさぐれ出したから、慌てて次のお店に入った。

・

「もういいか？」

『うん、もういい。』

全ブランド制覇して、三浦ビルを出る。
駐車場へ行く道にカフェがあって、そこで軽く何か食べることにした。

「結局靴だけやったやん。」

『だって、、』

欲しいのはいっぱいあったけど、赤ちゃんの準備もしなきゃだから、

『生まれたら買ってもらう(笑)』

「頑張って生んだご褒美、考えときや？」

章ちゃんと、それまでに何が欲しいか考えておく約束をした。

今日は早めに帰宅して、おうちで茶色い根菜の煮物のおかずで体をリセット。

「あー、、うま、、」

味噌汁を飲んだ章ちゃんが、ビールを飲んだときみたいなリアクションをしてた。

『しょーちゃん、、眠い、、』

「よし、寝よか！」

お風呂も歯磨きも済んで22時。
遊びまくったGWの疲れが一気に押し寄せてきて、早々と二人でベッドに潜り込んだ。

翌朝、、

PiPiPi..

今日からまたお仕事。

早く寝たから体も元気で、章ちゃんと仲良く出勤。

『来週は会社の運動会だよ？』

「ホンマや、、今年も部署対抗リレーはいただきやな！」

って言う章ちゃんは今日も朝からカッコいい。

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