fruit of our love (青) ～追い恋 2nd～ (6) (ページ24)

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イチゲンさんからページ24

『電車で良かったのに(笑)』

「しんどくなったらアカンやろ(笑)？」

車に乗って、章ちゃんの行きつけのお店へ。
と言っても2年くらい行ってないからかなり久しぶりだ。

『またイチゲンさんからだね(笑)』

「ホンマや(笑)」

章ちゃんはすっかりご機嫌を取り戻して、近くの駐車場から手を繋いでのんびり歩く。

『あ、、可愛い♪』

お店のウィンドーはすっかり夏物で、やっぱり店長さんはセンスがいい。

カラン♪

大きな木製のドアを開けたら、

「いらっしゃ、、お久しぶりです！！」

章「こんちはー。」

覚えてた(笑)

店「今日は？」

章「色々欲しくて(笑)」

ちょっと見せてー、って店長さんに言って、私の手を引いて店内を回る。

店長さんは章ちゃんのことを分かってるのか、特に声を掛けたりすることなく自由に見せてくれてて、

『慣れないなぁ(苦笑)』

アイテム関係なく気になるものを手に取っていく。

抱えきれなくなったら、店長さんが来て商品を受け取っての繰り返しで、あっという間にガラス棚の上が山盛りになった。

こっから要らないもの省いていくと思ったら大間違い。サイズが合わないとかそういうの以外は全部お買上げする。

章「あとスーツ。3着ほど作ってくれる？」

店「色は？」

章「黒2,グレー1で。サイズ変わってへんから。」

店「了解です。こちら生地の見本です。」

奥のソファーに促された章ちゃんが、ずっとくっついておとなしくしてた私に、

章「あっちでな、ネクタイとシャツ5,6枚選んどいて？」

私の背中に手を添えて抱き寄せて言ってきた。

『うそっ！いいの！？』

章「おん、Aの好きなヤツ選んで(笑)？」

頭をポンポンてされて、そのまま優しく背中を押された。

既製のスーツコーナーの棚に丁寧に並べられてるネクタイを見てたら、

「お手伝いしましょうか(^_^)？」

おしゃれなお兄さんが声を掛けてきてくれた。

『どんなのがいいんですか？』

「スーツがシンプルなので、何でもいけますよ？」

先にシャツを選んでからネクタイの方がいいって。

『へぇ、、あ、これ似合いそう♪』

かしモンみたいなおじいちゃんにも好感をもってもらえそうな正統派なものと、
三浦さんとこみたいなお洒落な会社用のものを３枚ずつ選んだ。

「じゃあ、それに合うネクタイ探しましょうか？」

お兄さんが、ずらーっとシャツを並べてくれて、色々合わせて選んでたら、

章「ええのあった？」

章ちゃんが私からネクタイを取り上げて、私に巻いた。