fruit of our love (青) 〜追い恋 2nd〜 (6)

仙人 ページ22

ﾊﾙ「俺がレミを甘やかしてもうてた。」

レミはサイテーなことしてた、ってハルさんがレミさんのことをそんな風に言うから、

『ハルさんはレミさんを守ってあげてください！』

章ちゃんはきっと私のことを守ってくれる。
章ちゃんはきっと私のために親子の縁さえも迷いなく切ってしまうだろう。

『ハルさんは、何があってもレミさんの味方でいてあげてください。』

ﾊﾙ「Aちゃん、、」

『章ちゃんはいつでも私の味方をしてくれて、私を守ってくれるんです。』

ﾚﾐ「、、ｸﾞｽｯ(泣)」

レミさんが泣いたら、赤ちゃんがグズりだした。

『だから私も頑張ってみようかな、とか、』

我慢しよう、とか思えるんです。
章ちゃんが全力で私を想ってくれるから。

ﾊﾙ「そうかもな、、」

俺が一番の原因かもな、って肩を落としてるから、

章「まぁ、俺を見習え。」

『止めとけ(笑)』

章ちゃんが場違いな言葉を発して、少し場が和んだ。

と思ったのに、

ﾚﾐ「あたしそんな割り切り方出来へんし。」

あー言えばこー言う、、

『しなきゃいけないのが大人であり結婚なんじゃないですか？』

章「Aが仙人に見えんねんけど(笑)」

茶化してくる章ちゃんの膝をペシッてたたく。

ﾚﾐ「、、」

『今レミさんに言いたいことめっちゃあるけど、大人だし親戚だからめっちゃ我慢してるんです。』

ﾚﾐ「言うたらええやん。」

って言いながらも、赤ちゃんをあやす仕草は愛一杯で繊細だ。

『言ってもいいけど、ホントにハルさんと章ちゃんが２度と会えなくなっちゃいますよ？』

ﾊﾙ「、、」

『てか、、話にならないのでお帰りください。』

ﾊﾙ「でも、、」

『大丈夫です。親戚の集まりの時は笑顔で挨拶しますので(^_^)』

章「プライベートはもうこれっきりという事で。」

章ちゃんが立ち上がって、玄関に二人を促す。

ﾚﾐ「ホンマ上から目線でムカつくわ。」

『あ、それと、赤ちゃん！おめでとうございます(^_^)』

ﾚﾐ「、、」

ﾊﾙ「、、レミ、行くで。」

ハルさんが諦めて、レミさんを玄関まで押すように連れていった。

ﾊﾙ「ホンマごめんな、、」

ハルさんは初めて会ったときとは比べ物にならないくらい丸くなってて、、

章「ハル、」

ﾊﾙ「んー？」

章「嫁さん守ったれよ？」

章ちゃんは優しい。
結局悪者になりきれずに、そうやって励ましの言葉を掛けてあげるんだ。

ﾊﾙ「分かってる(笑)」

ﾚﾐ「、、」

ドアがゆっくり閉まって、二人が帰っていった。

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