追いつけない恋 (青) ⑲ (ページ4)

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ホラーページ4

日曜日、ドレス選びにはもってこいの快晴。

「俺も行ったらアカン？」

今日も会社で仕事の章ちゃんは、朝から不貞腐れてる。

『お土産買ってくるね？』

章ちゃんの誕生日からデートしてなくて、

「手繋いでデートしたい！」

ってお仕事とは別に、色々溜まってるものがあるみたい(笑)

『亮くん待ってるよ？』

私を抱きしめたまま、なかなか離してくれないから、背中をトントンってしながらキスしたら、

「くそー、、プレゼン終わったら目茶苦茶にしたるからな！！」

ってやさぐれながら会社に行った。

章ちゃんを見送ったあと、軽く掃除して洗濯物を干し終えたらいい時間。

今日は怒られないように、１階で待つことにした。

エントランスの椅子に座ってたら、

『あ、、』

お久しぶりの刑部親子だ。

刑部「こんにちは。」

『こんにちはー、、』

カズくんが、日曜日にやってるヒーローものの刀を持って刑部さんの後ろに隠れてて、
私を見てる、、いや、睨んでる？

挨拶だけして通り過ぎていくのを見送ってたら、

『、、？』

カズくんが私に向かって走ってきて、

「ママを苛めるなっ！」

『、、は？』

いつ？ここ３ヶ月会ってもないけど、、

「毎日ママに悪口言うって、ママが言ってるぞ！」

『そんなことしてない！』

刑部「カズくんっ(汗)！」

待って待って！ちょっと展開に付いていけない、、

刑部さんを見たら、スゴい焦ってて、、

『どうしてそんな嘘教えるんですか！？』

刑部さんに詰め寄るために、立ち上がろうとしたら、

ガッ！！

『、、いた、、』

カズくんが、持ってたおもちゃの刀で私のこめかみを殴った。

持ち手の部分がダイヤル式になってて、数字を示す針金が私の目尻近くまで皮膚をなぞる。

血が顔の輪郭を伝っていくのがわかって、顎まできたら、ポタッて私の膝の上に落ちた。

それを皮切りに、ポタポタ血が膝を赤く染めていって、、

刑部「カズくんっ(汗)！！」

悲鳴にも似た声で彼女が叫んだ。

端から見たら完全にホラーで、、
鞄からハンカチを探してる間もどんどん血が出てくる。

いつもいるコンシェルジュのお姉さんは、なぜか席をはずしてて、、

カズくんは放心状態で、刑部さんはガタガタ震えてて、

『どうしよ、、(泣)』

このカオスな状況をどうしたらいいか分からないでいたら、

「Aっ！！」

華ちゃんが私の目の前に来て、

華「何があったの(汗)！？」

華ちゃんが自分の手で、こめかみの傷口を押さえてくれた。