第三十二話 ページ36
gr「ふむ、君は少年とともに我が国へ入国してきたな。」
『はい。少年とは、召喚された国の牢屋で数日間を共にしました。』
gr「しかし愚問だ。なぜそこまで少年にこだわる？何か関りがあったわけでもないだろう」
『…確かに、立った数日間の関係ではあります。
しかし、好くなら駆らず同じ飯を口にした仲間。大罪人とされていますが、
俺はこの世界のことも少年のこともまだよく知りません。
なので無謀な提案ができます。』
gr「未知な子供が笑いながらアリを水に沈めていくのと同じ感覚か…
…そうだな。それならば説明しよう。」
手を組んで机に肘をつく閣下。
少年のことについて、閣下は過去を振り返り始めた。
なんでも、もとより少年は孤児で親に虐待されとある研究所に売られていったのだという。
その研究所がいけなかったのだと。
違法な薬ブツ投与や人体実験をしていたその研究所で、
少年は化け物クラスの魔獣のDNAと融合させられたらしい。
それで、ある時その力が制御できなくなり研究所が少年を失敗として排除しようとしたところ
あっけなく負けて一国を滅ぼしてしまったんだとか。
gr「……あの少年には罪はない。
ただいいように体を使われ、改造され、殺されそうになったかわいそうな少年だ。」
『……』
少年の首にかけられていた鎖には、その力を奪い弱体化させる魔法がかけられていたらしい。
だから我々国でも同じように牢屋に入れるしかなかったと
少し悲しい顔をして閣下は話した。
…少年が化け物クラスの魔獣だったとは。
その体になってしまった少年は、人の食べ物でも生きられるが
人自体を好み、人を食べないとどのみち弱って死んでしまう運命にあると聞かされた。
『…つまりは、人を食べさせればいいんですよね。』
gr「この世界で、戦争以外の人への殺傷はギルドが違法としている。」
『我々国は連戦連勝、無敗の強国……』
gr「……死体を受け渡せと？」
『この国で怪我したのも事実ですが、この国で救ってもらったのも事実です。
なので、それの恩返しをしましょう。少しの間我々国で働き、
遠征調達部隊の部員として軍に入れば旅もできます。
俺も死体を取りに帰ってこれる。』
gr「ほう？面白いことを考えるな。」
tn「遠征調達は確かに人が足りてへんからなぁ。兄さんの所やけど」
gr「ふむ…しかし、軍に入るということは場合によっては戦場に出なければならない。
そして、少年の事もだ。」
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Masatoサブ＠3(プロフ) - ｼﾝｼﾞﾝさん» ありがとうございます！亀更新＆また垢消えた泣ですが頑張ります！ (2023年1月6日 9時) (
レス) id: e70ef9156d (このIDを非表示/違反報告)
ｼﾝｼﾞﾝ - めっちゃ面白いです!!!!応援してます (2023年1月4日 20時) (レス) @page47 id: 46a033504b (このIDを非表示/違反報告)
優斗 - こあさん» ありがとうございます…うぉおぉぉおおやさっささっさっすぃいいぃぃい（深夜テンション (2022年12月18日 0時) (レス) id: e70ef9156d (このIDを非表示/違反報告)
こあ(プロフ) - ストーリー性が面白いから見てますね！ (ハート押しときます！) (2022年12月18日 0時) (レス) @page46 id: b820e4a724 (このIDを非表示/違反報告)
森の民(プロフ) - 君でしたねこれは失礼(( (2022年12月4日 17時) (レス) id: 6c1a629d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優斗_1128 | 作成日時：2022年9月24日 8時
