【3年A組】過去から現在,そして未来へ【男主】

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-水越涼音side-


『 ねぇ 』


みんながぶっきーのロリコン疑惑で盛り上がってる中,低すぎないAの声が教室に響いた.


『 さくら,俺の考え…時間がかかっちゃったけど聞いてくれる? 』


まさかのさくらに歩み寄って膝をついて手を握りAの考えを伝えようとした.
あの子昔から無意識にこんな事するから女子が勘違いするんだ.
その第1号が堀部さん…だと思ってたけど違うっぽい…?


『 結構候補があったんだ,景山の自 殺について. でさ,1つ1つ根元を辿るとある結果に複数の原因が辿り着いた 』

さくら「 …それって… 」

『 皆も知ってるんじゃない? まぁ…知らないとは言わせないけど…ドーピング動画のヤツ,覚えてるだろ 』

さくら「 …覚えてる 」

『 原因の根元はそれだった. コレが俺の考え 』


とりあえず早く手を離した方が良いと思う.
香帆が怒りで震えてるのに気づいてほしい.
なんなら堀部さんも唖然としてるし唯月もイライラしてる.
そのままさくらも誰も何も言わずAですらも何も言わなくなった.


『 …つーかさみぃ! もう夜? 』

隼人「 お前が考えすぎなんだよばーか 」

『 だって皆の命がかかってんだろ? さくらだけにこのプレッシャーを抱えさせるわけにはいかないし 』

賢「 それより武智のヤツなんか楽しそーだぞA 」

『 マジでアイツが爆発しねーかな 』


やっと手を離したAは窓際に行って外の様子を見ている.
その目はとても冷たい目で.
本当に嫌いなんだって一目で分かる.


海斗「 アイツの事だから100パー話盛ってるよ 」

『 クズ…ゴミ… 』

新「 警察も多いしなんか注目されてんなぁ俺 」

翔「『 お前がじゃなくてこの状況がな 』」


武智を見る目は相変わらず冷たいけれどいつも通りの調子で良かった.
Aって考える時間が長い程その後の反動が大きいから.
あ…実は寝てたとか? 狡賢いから有り得そう.


柊「 ど? 考え纏まった? 」


ぶっきーが教室に入ってくるとAはすぐに香帆の隣に移動した.
一応犯罪者(仮)なのに堂々としてるなぁ,Aって.


さくら「 もうちょっと 」

柊「 間違えたら誰か死ぬんだ答えたくない気持ちは分かる,でももう20時まで時間がないんだ 」


なんでAが答えをくれたのにそれを言わないの?
ばかなのかな?

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