14話 ページ17
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｢･･･こりゃあまた,見事に真っ黒だな｣
深度一六七〇に広がる光景を見ながら,恵治様が呟く
私達の足元には,ケガレの群れが出来ていた
一面真っ黒に染まりまるで夜の海を見ているかのようだ
｢これだけ多くのケガレを一度に操るなんて
さすが伝説のバサラというだけはありますね｣
私は伝説のバサラ･自疑の"魔繰禍眼"という術の事を思い出し言う
｢もし俺達が自疑を倒せなかったら,島はケガレに蹂躙されることになるからな･･責任重大だ｣
士門様は私の言葉に答える
さすがの十二天将と呼ばれる彼でも島の存続がかかっているのだ.彼も緊張しているのだろう
｢士門,お前は俺達のリーダーだが一人で気負いすぎるなよ。｣
恵治様はにっと微笑み,士門様の肩に手を置く
士門様の表情は少し穏やかになったように見える
｢それから,Aちゃんも顔が強張ってるぞ
せっかく,可愛いのにもったいない｣
｢顔を強張らせてなどおりません！｣
悪戯っぽく笑う恵治様に私は答える
｢そっか｣と言いながら恵治様は私の頭を撫でた
大事な戦いの前でも,彼の調子はいつも道理だ
恵治様は,斑鳩家当主･峯治様の息子で斑鳩家次期当主である.士門様には義兄となる
好色な部分はあるが,基本的にはとてもいい人だ
実の兄弟でない士門様や私の事も可愛がってくれる
士門様が"朱雀"を継承した時も彼への態度変えることはない
｢恵治様じゃないでお兄さんって呼べって･･｣
いつものように恵治様は士門様と話す
大事な戦いの前でもいつも道理にいてくれるし
仲間を気遣ってくれるとても頼もしくてありがたい仲間だ
｢作戦を説明する･･･!｣
合同討伐隊の隊長の天若様の一言で周りは静まる
｢俺達の目的は,第三位バサラ･自疑.まずはこのケガレの軍勢の中から,奴を見つけることが最優先だ.ﾞ魔繰禍眼ﾞの呪力を探れ〜｣
天若様の指示にその場にいた者達は返事をする
｢スタミナと呪力の配分が課題だな｣
｢そうですね｣
あのケガレの大群と戦いながら呪力を探すことになるだから士門様があげた二つの配分を間違えればケガレの餌になってしまうだろう
｢やり方は各隊の方針に一任する
ただし,てめぇらが失敗したら土御門島は終わりだ.それだけは肝に銘じておけぇ〜｣
さらにその場に緊張が走る
ケガレの海を見下ろし,天若様が宣言する
｢行くぞぉ〜｣
すぐに陰陽師の気合いの入った返事がこだまする
私は御守りを握りしめ戦いに身を投じる覚悟をきめた
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いおらん(プロフ) - 妖さん» すみません！ありがとうございます。 (2019年2月24日 1時) (
レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
妖 - 余ります重要ではないですが「自疑」ではなく「自凝」ですね。では、続編も期待しています。 (2019年2月19日 21時) (レス) id: a39dd38ad9 (このIDを非表示/違反報告)
いおらん(プロフ) - スノーさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします (2019年2月16日 13時) (レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
スノー - めっちゃおもろいです！更新頑張ってください！ (2019年2月9日 23時) (レス) id: 00c20daa01 (このIDを非表示/違反報告)
いおらん(プロフ) - 妖さん» 確かにそうですね･･･｡すみません！ご指摘ありがとうございます！ (2019年1月24日 13時) (レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いおらん x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=maho1020
作成日時：2019年1月5日 14時
