想 ページ9
＊＊＊
｢この海に君のお兄ちゃんが･･･?｣
そう聞くと男の子は手で涙を拭きながらコクりと頷いた
この子のお兄ちゃんが落ちた海も渦が出来ていた
僕は傘と財布を男の子に渡す
｢ここで待ってて下さいッス。
君のお兄ちゃんを連れて帰って来るッスから｣
｢･･･うん｣
＿＿ﾄﾞﾎﾞﾝッ
勢いよく荒れた海の中へ入った。
辺りを見渡すと,あの男の子によく似ている男の子が溺れている
その子は口から息が出て来はじめている
その子の所に行こうとするけど塩の流れが強くて身動きが取れない
霊符持ってくるべきだったッス･･･と少し前の
自分の行動に後悔するが何とかしてその子に近付く
｢!!｣
その子も僕の存在に気づいてこっちに来ようと必死になっている
僕も塩の流れと格闘しながらその子に近づこうと懸命に泳ぐ
｢･･･ｺﾞﾎﾞｯ｣
息が切れ始めた。
僕は空気を吸おうと海上へ行こうとしたが塩の流れによってそれは憚れる
｢ッッ｣
息がなくなっていく上に体が重くなっていくのを感じる
気付けばさっき目の前にいたあの子を見失ってしまった
｢････ッ｣
限界に達してしまい僕は意識を手放してしまった
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いおらん(プロフ) - まりさん» ありがとうございます！そう言って貰えると嬉しいです(*^^*) (2019年4月3日 11時) (
レス) id: 5c7aed6e66 (このIDを非表示/違反報告)
まり - 新しい短編…！続き、楽しみにしてますね！人魚、面白いです！ (2019年4月3日 0時) (レス) id: d65706e307 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いおらん | 作成日時：2019年4月2日 23時
