曇天に笑う・・・・・・・・『ここは俺たちの領域だ』 (ページ8)

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十一年前

　曇家を襲ったのは間違いなく風磨の一族・・・・だがそのあとすぐに壊滅したと噂された

あの時私は犲の仕事が滞っており残って作業をしていた。

やっとひと段落がついたと父に報告しようと家に戻ると玄関が開いていた

私はここから不審に想ったのだ・・・

中に入ろうと足を踏み入れば後姿の小さな宙太郎をおんぶしていた空丸を見つけた。

水「空丸ただ・・・・」

ただいまの声は向こう側にいる敵が振り下ろすとされるクナイみたいなもの

空丸をかばおうと向かう天火と水地

これにより天火は背中に水地は二の腕を遣られた。

水地はそこまで怪我をしなかったが天火は桁違いだった

死にかけの天火はある『特効薬』で奇跡的に一命を取り留めた。

だがその時左半身麻痺になり動けなくなっていた

その特効薬って言うのが当時政府の隠密科学部が開発していた『大蛇の細胞』を使った薬約三百年前から研究されていた品物だ

天火はそれを無理矢理投与された

元々我々曇家は大蛇の器の家系・・・・大蛇の毒は驚くほど馴染んでいった細胞を活性化させ傷を癒し命を繋げた。

科学部は良い実験対象ができたと当時大喜び

それからずっと天火は投与され続けていた・・・・・

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比良裏が当時の話をしているのと同時に私の二の腕の傷が痛みだした。

私はもともと器だ。毒なんぞ投与せんでも傷は癒えただが、あとは残っている。

そうするとようやく天火が

天「俺の中の毒が飲み大蛇に喰われ出したら死刑にかけて亡骸を解剖するのが条件だった俺が今まで生かされていた理由だそれはどうなった」

比良裏は座りながら

比「さぁなまだ実験できると判断したんじゃないか？近頃岩倉んところの犲も動いているし取られないように隠しておいて損はないでしょ。あいつは何考えているのかわからないからな」

と話した。

水地は
水「これ以上天火に何かしようって言うならば、私も黙ってない。」

比「まぁ俺にはわからない領域だね。そこは」

と話すと

天火は

天「処刑が先送りになったのなら俺らは自由にやらせてもらう」

と立ち上がり

天「姉貴、頼みたいことがある。お前は出てけ」

と水地を呼び止めては比良裏に出ていくようにと話したのだった

比良裏は素直に受け入れ

『扉の外にいる』
と話しては即座に向かったのだった