#2-46 ページ47
第46話 昔話と知らない話
重岡side
重岡「…久しぶりやな。」
俺が働いとった工場は今も変わらず薄気味悪い佇まいをしとった。
横山「大倉、待たせたな………あれ？しげ？」
重岡「お疲れ様。実は、大倉さんと代わってもらった。話したいことがあんねん。」
横山「……わかった。行こう。」
◇
横山「しげ、ビールでええやろ？すいません、注文良いっすか？」
俺と横山くんは近くにあったチェーンの焼き鳥屋に入った。
すぐにビールとつまみと焼き鳥がテーブルに並ぶ。
重岡「急にごめんな。大倉くんとの約束やったのに。」
横山「いや、俺も気になってもうたから丁度良かった。」
ｸﾞﾋﾞｯ
横山くんは一気にビールを飲む。
横山「はぁ。しげさ、なんでアイツと知り合いなん？」
重岡「いやぁ、なんでって言われてもなぁ…」
横山「金借りとんのか？」
重岡「無い無い！」
横山「ホンマに気を付けろよ。しげはお人好しやから。」
まだまだ聞きたいことがある。
重岡「さっき言ってた魔法って…」
横山「いやいやいやいや、何もない。何もないからそれは忘れて！」
頑なに拒否する横山くん。
肝心の事を聞けず沈黙が続く。
仕方なく、話を逸らした。
重岡「横山くんってさ、結婚とかせぇへんの？」
横山「…無理やな。」
重岡「生活苦しくて？」
横山「いや…」
横山くんは俯く。
横山「俺の問題やねん。俺が、昔の女のことが忘れられへんから。」
え！？意外！
そんな話、今までせんかったやん！
横山「結婚するはずやったんや。子供も生まれて。でも、愛想つかれて出て行ってもうた。」
子供おったんや………
横山「はぁ、思い出したら泣けてくるな。今頃、どこで何してんねやろ……………エマ。」
重岡「え…？」
“エマ”
そう言えば、渋谷さんが言うとった。
エマは俺のダチとの子を妊娠したって。
それってまさか………
重岡「な、なぁ？子供の名前は？」
横山「出生届出す前やったから、まだ決めてなかってん。でも、アイツはお腹におる頃から“トラちゃん”って変な名前付けて呼んどったな。」
そのまさかやった。
俺は呪いが掛かる前、横山くんと付き合ってたんや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るびぃ(プロフ) - 渡海さん» ありがとうございます！グループらしさを出したくてハルカスを選んでみました！ (2021年10月31日 3時) (
レス) id: a7df9901fc (このIDを非表示/違反報告)
渡海 - 更新お疲れ様です！巨人をあべのハルカスに例えるシゲが、センス抜群でめっちゃ面白かったです。これからも楽しみにしております!! (2021年9月28日 12時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るびぃ | 作成日時：2021年9月17日 13時
