それぞれの恋愛模様たち (ページ8)

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村上「チーちゃん！！！！！！！」

かなりまずい。

興奮した状態で他の動物と鉢合わせしたら、
怪我をするかもしれんし、向こうに怪我を負わせてしまうかもしれへん。

慌てて待合室のカーテンの開けると...

ﾆｬｰｰｰｰｰｰｰｺﾞﾛｺﾞﾛ

村上「は？」

興奮どころか、よその猫と飼い主にめっちゃ懐いとる。

村上「チーちゃん？そこのお姉さん、怖ないの？」

『あの...』

村上「すんません！塗り薬に興奮してもうて...」

『ニキビ用ですか？』

村上「わかります？」

『うちのシンゴもよくなるんで。』

村上「えぇえ！？この子、シンゴ言うん？」

『はい。３歳のスコティッシュフォールドです。』

村上「俺も信五。」

『えっ、同じ名前？ですか？』

真っ白な毛並みのシンゴとチーちゃんはゲージ越しで喉をｺﾞﾛｺﾞﾛ鳴らし合う。

なんや、お前ら一目惚れかいな。

『うちのシンゴ、こんなすぐにお友達ができたことがないんです。』

村上「うちもですよ。チーちゃん、俺にしか懐かへん。」

『運命かもしれないですね。』

そうやって俺に微笑むシンゴの飼い主さん。

あかん。

俺もノックアウトや...

村上「あの...もし良ければ、この後お茶でも行きませんか？近くにペット可の店があるんです。あ、いや、ご家族の方とかおるんやったら、無理にとは言わんけど。」

『...家族はシンゴだけなので、ぜひ。』

そうやって、俺とチーちゃんの恋が始まった。